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【ドッグトレーナー監修】犬に行いたい6つのトレーニングやトレーナー料金

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犬の噛み癖や吠えるなどの問題行動は切実な問題であり、どうしたらトレーニングが上手くいくのかと悩む飼い主さんは多いのではないでしょうか。

そもそも、どうして犬がそんな行動をしているのかを考えてあげることがトレーニングの第一歩ですが、一度にあれもこれもと欲張ってしまう方も多いかと思います。

今回は、子犬を迎えたばかりの飼い主さんや愛犬のトレーニングで悩む飼い主さんのために、犬に行いたいトレーニングやトレーナー料金についてご紹介します。

犬にトレーニングが必要な3つの理由

犬にとって当たり前の行動であっても、人間と暮らす以上は犬にも人間界のルールを教えてあげる必要があります。

犬のトレーニングは飼い主さんのためだけでなく、愛犬のためにも大切なことですが、あくまで人が決めた問題であり犬という生物学上は、ごく当たり前の行動だということも理解してあげる必要があります。

ここでは、犬にトレーニングが必要な理由をご紹介します。

愛犬の安全のため

本来、犬は自由にあちこちを歩き、興味のあるものには近づいて匂いを嗅いで確認したりするものです。

家の中では安全でも、一歩外に出れば危険と隣り合わせで、道端に落ちているゴミなど犬が食べてはいけないものを食べてしまえば、場合によっては中毒を起こして命を落としてしまうこともあります。

また、愛犬に自由に散歩させてあげたいと制御せずに歩いていれば、何かのはずみで急に犬が飛び出して交通事故にあってしまったり、他の犬とケンカになってケガをしてしまったりと、どんなことがあるかはわかりません。

被害者だけでなく、加害者になることもあり、起こした事故によっては飼い主さんではなく愛犬が殺処分の対象となってしまうこともあるので注意が必要。

犬にトレーニングを行うことは、そういった様々な危険から愛犬を守るという意味があります。

トラブル防止のため

愛犬が吠えたまま放置していれば、近所から苦情がきたり、賃貸物件であれば家主から追い出されてしまうこともあります。

来客があったときや、散歩の途中に知らない人や他の犬に吠えるのも同様で、飼い主さんが何も対処しなければ、吠えるだけにとどまらず飛び掛かったり噛みついてケガをさせてしまうことにもなりかねません。

犬を巡るトラブルは少なくないため、トラブルを防止するためにもトレーニングは行いましょう。

愛犬の幸せのため

犬の幸せとは何かを考えたことがある飼い主さんは多いでしょう。

犬の幸せとは、飼い主さんのそばで穏やかな日々を過ごすことですが、そのためには、人間と一緒に暮らすためのルールをきちんと教えてあげて、危険やトラブルのない毎日を送らせてあげることが大切です。

愛犬にトレーニングを行うことで行動範囲は広がり、一緒にお出かけしたり旅行することも可能になります。

飼い主さんと一緒にお出かけできる機会が増えることは、犬にとっても嬉しいこと。

愛犬のトレーニングは飼い主さんのためにもなることなので、しっかり取組んでいきましょう。

愛犬のトレーニングは、預かりではなく飼い主さん参加型がおすすめ!

愛犬の問題行動がなおらない、いつまで経ってもトレーニングが上手く行かないといったときは、そもそもトレーニングの方法が間違っていることもあります。

一人で解決しようと頑張るのも良いですが、飼い主さんの必至さが空回りしてしまうと、犬の問題行動が助長されるだけで解決までの道のりが遠のいてしまうことにもなりかねません。

そんな時は一度落ち着いて、専門家に相談することも考えてみましょう。

愛犬のトレーニングは、調教師やトレーナーによる預かりトレーニングや、トレーナーによる出張トレーニング、出張も預かりも行うしつけ教室など様々あります。

預かりトレーニングのメリットデメリット

犬をトレーニングするということは、そう簡単なことではありません。預かりトレーニングとは、愛犬を預けてトレーニングしてもらう方法です。

預かりトレーニングを利用すれば、自分でトレーニングをする必要はありませんが、預かりトレーニングをするとトレーナーの指示は聞いても飼い主さんの指示は聞かないということもよくあることです。

また、基本的に愛犬の問題行動は飼い主さんが理由で生じていることがほとんどですので、犬のトレーニングというよりも、飼い主さんが愛犬との関係性の構築方法を教えてもらわなければ意味がありません。

預かりトレーニングの料金は比較的高額ですが、トレーニングの種類によっては週に何度も通わなければいけなかったり、数か月間預けるといったことになれば、料金はもっと高くなるでしょう。

また、犬の性格によっては、飼い主さんの姿が見えないだけでなく、自分の知らない場所で知らない人に指示をされることに大きなストレスを感じることもあります。

このような理由から、愛犬のトレーニングは飼い主さんが一緒に参加できるトレーニングが好ましいと考えられます。

出張トレーニングのメリットデメリット

出張トレーニングは、自宅にトレーナーさんに来てもらい、慣れている環境の中で飼い主さんも一緒に参加しながらトレーニングをすることができます。

トレーニングの種類によって料金は異なりますが、時間料金のほかに出張料金もプラスされることがほとんどのため、決して安い料金ではないでしょう。

1度のトレーニングは1時間や1時間半といったことがほとんどのため、トレーニングが完了するまで時間がかかってしまうことがあります。

しかし、料金は預かりでも出張でも安くはないことや、愛犬にかかるストレス、自宅で飼い主さんも一緒に参加するため、愛犬が飼い主さんの指示を聞かないと言うことがないといったことを考えると、出張トレーニングのほうが断然おすすめです。

また、しつけ教室によっては飼い主さんも一緒に参加できるコースもあるため、愛犬のためにも飼い主さん自身のためにも参加型のトレーニングを選ぶようにしましょう。

犬のトレーニング料金の目安は?

犬のトレーニングをトレーナー(訓練士)にお願いする場合の料金は、トレーニングの種類によっても異なります。

【しつけ教室の料金の目安】

  • パピー教室…2000~5000円 / 1回60分
  • グループトレーニング…3000円~6000円 / 1回60分
  • 個人トレーニング…5,000円~6,000円 / 1回60分

※しつけ教室によって入会金が発生したりカウンセリング料金が発生することもある

【預かりトレーニングの料金の目安】

  • 小型犬…60000円~ / 1ヶ月
  • 中型犬…80,000円~ / 1ヶ月
  • 大型犬…100,000~ / 1ヶ月

【出張トレーニングの料金の目安】

  • トレーニング料金:5,500~10,000円 / 1回60分
  • 初回カウンセリング料金:0~5,000円 / 30分

※別途距離に応じて出張料金がかかる

トレーニングの料金は、申し込むトレーナーやトレーニングスクールなどによって異なるため、事前によく確認しましょう。

場所によっては1ヶ月以上のコースしか受付けていないこともあるので、注意してください。

愛犬に行いたい種類別の6つのトレーニング

犬のトレーニングの種類はとても多く、種類や愛犬の性格によっては簡単なものもあれば根気よく続ける必要があるものまで様々です。

ここでは、最低限愛犬に行いたい種類別の6つのトレーニングについてご紹介します。

トイレトレーニング

どんなに賢い犬であっても、犬は教えてあげなければトイレの場所がわかりません。例え犬のトイレを外でさせている飼い主さんであっても、室内でのトイレトレーニングは大切です。

犬の体調が悪いときや、年を取って足腰が弱ったり寝たきりになってしまったときに、室内でのトイレに慣れていないと排泄を我慢してしまって体にも良くありません。

子犬であれば家に迎えたその日から、これまでトイレを外でさせていた犬では、少しずつ室内でもトイレをできるようにトレーニングしましょう。

なお、トイレトレーニングの詳しい情報は【簡単!子犬のトイレトレーニング効率的な方法】をご確認ください。

社会化トレーニング

犬に様々な経験をさせる社会化トレーニングは、子犬の社会化期はもちろん、社会化期を過ぎた犬にも有効なトレーニングです。

たくさんの人や他の犬に会うことはもちろん、猫や鳥といった他の生きものの姿を見せたり、車や電車などを見せる、生活音をはじめ外の様々な音を聞かせるなど、色々なものに慣れさせることを目的に行うトレーニングです。

クレートトレーニング

犬のクレートトレーニングは、クレートの中で犬に落ち着いて過ごしてもらうためのとても大切なトレーニングです。

例えば、動物病院に連れて行くとき、お出かけや旅行で移動するとき、ペットホテルに預けるとき、災害が起こったときの避難、ケガや病気、術後などで安静が必要なときなど、クレートに入ってもらう場面は多々あります。

もともと犬は狭い場所が落ち着くため、クレートに入ることで安心できます。また、クレートトレーニングができれば、ハウストレーニングもそう難しいものではありません。

噛み癖のトレーニング

子犬は甘噛みをするものですが、当たり前のことだからとそのまま放置してしまうと、成犬になっても噛み癖が残ってしまうことがあります。

噛み癖を直すためには、噛んでいいものと噛んではいけないものをしっかりとトレーニングして教えてあげることが大切です。

また、犬が電気のコードなどを噛んでしまうと感電してしまう危険もあるため、愛犬を守るためにも噛み癖のトレーニングは行いましょう。

なお、愛犬に噛み癖がある場合は、【犬の噛み癖の原因や今日からできる対策方法】をご確認ください。

リーダーウォークのトレーニング

散歩のときにリードを引っ張ってしまうことをやめさせたり、出会い頭の事故を防ぐためにも必要なのがリーダーウォークのトレーニングです。

リーダーウォークは犬が飼い主さんの歩調に合わせて横を歩くようにするだけでなく、時にはアイコンタクトや声掛けなどでコミュニケーションを取り合うことで、信頼関係を深めることができます。

犬の引っ張りを中心とした散歩のトレーニングについては、【犬の散歩のしつけ方法やしつけ時の注意点など】をご確認ください。

愛犬のトレーニングは一人で悩まず専門家に相談することも考えよう!

今回は、犬に必要な6つのトレーニングや、トレーナー料金などをご紹介しました。

犬の問題行動には意味があり、どうしてそんな行動をするのか考えてあげた上でトレーニングを行っていくものです。

しかし、犬の性格や犬の問題行動の背景、トレーニングの種類によっては飼い主さん一人でトレーニングを行うことが難しいこともあり、いつまで経ってもトレーニングが成功しないということもあります。

飼い主さんの焦りやイライラする気持ちは自然と愛犬に伝わってしまいます。

そのことによって、ますますトレーニングが上手くいかなくなるという悪循環にもなってしまうため、無理をせず難しいと感じたらトレーナーに相談したり、行動診療を行う獣医師に相談してみましょう。

なお、しつけに悩んでいる飼い主さんは【犬のしつけカテゴリー】をご確認ください。

監修者:望月 紗貴

うちのトイプー開発責任者。犬の管理栄養士、愛玩動物救命士、ペット看護士資格、ペット介護士資格、ペットセラピスト資格、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザー、その他上級食育士、アレルギー対応食アドバイザーなど、数多くの資格を保有。過去にドッグトレーナーとして働き、現在は愛犬ゴールデンレトリバー、ドーベルマン(元保護犬)、ボルゾイ、ボーダーコリー、愛猫3匹と暮らす。愛犬バーニーズマウンテンドッグの腫瘍発覚後から、長年の間犬の生物学を学ぶ。

公式HP:https://true-dog-lover.com/

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