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【ドッグトレーナー監修】犬のイタズラはいつまで続く?イタズラする心理としつけ方法

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愛犬のことはかわいいけれど、度重なるひどいイタズラに悩まされている飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

犬のイタズラを放置してしまうと時には行動がエスカレートし、日常生活に支障をきたすこともあります。

飼い主さんのストレスがMAXになる前に、早めに手を打ちましょう。

この記事では「犬はいつまでイタズラするのか」「犬がイタズラしたくなる心理」「犬のイタズラへの対処法」など、犬と人が快適に暮らすための情報をご紹介します。

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犬のイタズラはいつまで続く?

犬は何歳になってもイタズラをする可能性があります。

しかし、やはり一番多いのは子犬期のイタズラではないでしょうか。

子犬期のイタズラは、元気があり余っている成長期特有のヤンチャ盛りと連動しています。

そのため、成長とともに落ち着きをみせるようになると、だんだん過度のイタズラは減っていくことがほとんどです。

子犬期の激しいイタズラが落ち着きはじめるのは反抗期以降

では、いつ頃から子犬の行動は落ち着きを見せ始めるのでしょうか。

一般的には、犬の反抗期といわれる生後5ヶ月~8カ月を過ぎたあたりからといわれています。

ただし、犬種の性質・生まれ持った気質・育つ環境は犬個々によって異なるため、すべての犬が一律というわけではありません。

中には2歳過ぎまで子犬期のようなヤンチャな行動がおさまらない犬もいます。

2歳を過ぎても愛犬のひどいイタズラが一向に治まらないとしたら、イタズラというより基本的なしつけの問題かもしれません。

「待て」「おいで」「伏せ」といった基本的な服従訓練をおさらいし、愛犬との向き合い方を今一度見直しましょう。

なお、基本的なしつけ方法については【必ず必要!犬の5つの基本しつけと方法】をご確認ください。

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犬のイタズラが犬を危険にさらす!?

犬のイタズラの一番の問題点は、愛犬を危険にさらす可能性があることです。

少しぐらいであれば、ヤンチャする姿やイタズラをとぼける顔もかわいいと許せることでしょう。

仮にイタズラで家の中を滅茶苦茶にされたとしても、壊されたのが「物」であれば、たいていは回復させることができるはずです。

しかし、万が一にも犬のイタズラで愛犬の健康な体や命を損なうことになってしまったら、それこそ後悔してもしきれません。

犬のイタズラには「単なるイタズラ」では済まされない危険性が潜んでいることを認識しましょう。

犬のイタズラ1:家具や壁紙をかじられる

犬のイタズラの筆頭にあげられるのは、家の中にあるものを噛んだりかじったりして破壊することです。

  • テーブルやイスの脚をかじられて傷だらけにされた。
  • 革張りのソファを破かれた。
  • 壁紙をビリビリに破かれた。
  • 幅木をかじられた。

口腔内や消化器の傷・中毒:木製家具の破片や壁紙などに使われている接着剤(化学物質)を誤飲すると、犬の口腔内や消化器を傷つけたり、中毒を起こすおそれがあります。

犬のイタズラ2:布製品などをボロボロにされる

犬のイタズラで狙われるのは、家具などの硬いものだけではありません。

布製の柔らかいものは犬の歯でいとも簡単にボロボロにされてしまいます。

  • スリッパや靴をボロボロにされた。
  • カーテンを引きちぎられた。
  • スカートの裾や上着の袖口を破られた。
  • 枕やヌイグルミを噛みちぎられ中身を出された。

腸閉塞:布や糸を誤飲すると、腸閉塞の原因になるためとても危険です。

犬のイタズラ3:携帯電話・家電などを破壊される

犬のイタズラの中でも飼い主さんに大きなダメージを与えるのは、普段何気なく使っている機械類の破壊ではないでしょうか。

  • スマホをかじられ、ボロボロに壊された。
  • テレビのリモコンをバキバキに破壊された。
  • 家電のコードをダメにされた。

火傷・感電:スマホに内蔵されているリチウム電池に衝撃を加えると、発火の危険性があります。また、家電のコードに噛みつくと感電・電撃傷(火傷)のおそれがあり危険です。

犬のイタズラ4:部屋を汚す・散らかす

飼い主さんが目を離したすきに、犬はイタズラで家じゅうを汚したり散らかしたりすることがあります。

  • ゴミ箱をひっくり返して中身をあさられた。
  • 観葉植物を倒され、部屋中に土をぶちまけられた。
  • ティッシュペーパーをすべて引っ張り出され、あちこちにまき散らされた。

食中毒・腸閉塞:ゴミ箱の中身を誤飲・誤食すると食中毒の原因になることがあります。また、土やティッシュペーパーを大量に飲み込むと腸閉塞を起こす原因になり危険です。

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愛犬のイタズラのしつけで大切なこと

愛犬がイタズラをしたら、しつけのために叱るのは当然のことです。

ただし、方法を間違えると何がいけなかったのか犬が理解できないばかりか、犬と飼い主さんの信頼関係を損ねることになりかねません。

犬のイタズラをしつける時は、次のことを常に念頭に置いて取り組むことが大切です。

慌てず騒がず冷静に対処する

犬のイタズラを見つけると、反射的に大声を出したくなりますよね。

しかし、ここは怒鳴りたい気持ちをぐっとこらえてまずは冷静になりましょう。

なぜなら勢いのまま大声で叫んでしまうと、愛犬は自分のした行為に飼い主さんも大喜びしてくれたのだと勘違いすることがあるからです。

すると飼い主さんの気を引こうと、同じイタズラを繰り返すようになるかもしれません。

とんでもない現場を見つけると反射的に大声を出したくなるのは人情ですが、ここはぐっとこらえましょう。

犬のイタズラをしつけるポイント:叱る時の声はできるだけ低めの落ち着いたトーンが理想的

犬のイタズラを叱るのは現行犯の時だけ

犬のイタズラを叱るのは、「今まさにイタズラをしている」現場を抑えた時だけです。

愛犬が留守番中にしでかしたイタズラを、飼い主さんが帰宅後に叱っても意味はありません。

それどころか、なぜ叱られたのか理解できないことで犬は混乱し、飼い主さんを信用できなくなることもあります。

犬のイタズラをしつけるポイント:留守中にしでかしたイタズラを叱るのではなく、留守中にイタズラをされないための工夫が大事

叱る時はいつも同じ言葉を使い、絶対に名前は呼ばない

犬のイタズラをしつける時は、毎回同じ言葉を使いましょう。

その際には「家族全員が共通の言葉を使う」ことと、「叱る時には犬の名前を呼ばない」ことが大切です。

名前を呼んで叱ってしまうと、犬は自分の名前を「叱られる時のネガティブワード」と勘違いし、名前を呼んでも近づいてこなくなります。

犬のイタズラをしつけるポイント:叱る言葉は短い方が犬が理解しやすい(例:「何でこんなことをしたの!」と言うより「ダメ」「いけない」などのわかりやすい言葉)

イタズラした犬を的確に無視する

犬のイタズラ現場を抑えた時は冷静に短い言葉で叱り、イタズラしたものを手早く片付けたら犬を無視しましょう。

イタズラをすると大好きな飼い主さんにかまってもらえなくなると理解させることが目的のため、犬のいる場所から立ち去るのも効果的です。

ただし、長時間無視を続けてしまうと、どうしてかまってもらえなくなったのかがわからなくなります。

犬のイタズラをしつける時の無視は、「タイミングよく」「短時間」といった的確な使い方が重要です。

犬と飼い主さんの信頼関係:犬と飼い主さんの間に信頼関係が築けていないと、イタズラのしつけ目的で「無視」しても効果は期待できません

犬がイタズラをする心理

犬がイタズラをする心理は、子犬と成犬では理由が異なると考えられています。

子犬のイタズラは子犬期特有の「遊び」に直結

子犬が何かを噛んだりかじったりするのは、目の前にあるものに興味を示しているからです。

それがエスカレートしてしまうと、飼い主さんにとっての「ひどいイタズラ」になってしまうのでしょう。

成長期の子犬は「よく食べ」「たくさん遊び」「しっかり眠る」ことが仕事です。

元気に動き回ってたくさん遊ぶことは、子犬の健全な成長に欠かせません。

しかし、子犬にとっては遊びのつもりでも、飼い主さんには迷惑となる行為であれば「やってはいけない遊び」=「イタズラ」と教えることが必要です。

成犬のイタズラには飼い主に伝えたい意味が隠されている

成犬がしでかすイタズラには、飼い主さんに伝えたい何らかの意味が隠されていると言われています。

  • 留守番の時間が長すぎて退屈している
  • 飼い主さんとのスキンシップが足りず寂しい、あるいは不安
  • 散歩や運動が足りずストレスを抱えている

愛犬に大切な物を壊されたり汚されたりすると、腹が立つかもしれません。

しかし、なぜイタズラをしたのかを考えると、解決の糸口が見えてくるはずです。

イタズラの内容別しつけ方法

犬のイタズラをしつけるには、なぜ愛犬がイタズラをするのか心理を考えることが大切です。

そのうえで、「イタズラしたから叱る」のではなく、「イタズラをしなくなる」ように生活環境と生活スタイルを整えていきましょう。

寂しさ・不安が原因のイタズラ:コミュニケーションの時間をとる

犬にとって大好きな飼い主さんと触れ合う時間は、最高に幸せなひとときです。

毎日しっかり愛犬と触れ合う時間を作り、コミュニケーションを図ることで愛犬の気持ちを安心させてあげましょう。

運動不足が原因のイタズラ:運動強度を高める

朝晩のゆったりしたお散歩だけでは足りないと感じたら、可能な限り走らせたりドッグランで発散させるなどして運動強度を上げることも大切です。

特に牧羊犬や使役犬などの活動的な犬種は、飼い主さんが考えている以上に運動を必要としています。

退屈が原因のイタズラ:噛んでも良いものを与える

何もすることがなくて暇を持て余している犬は、何でもいいから噛んで遊ぶものを探しがちです。

そのため、噛まれては困るもので遊ばせないよう、噛んでも良いオモチャを与えてあげましょう。

犬によって好みの噛み心地は違いますので、愛犬のお気に入りとなるオモチャを見つけられると、家具などをかじる被害が防ぎやすくなります。

なお、愛犬の噛み癖で悩んでいる方は【噛み癖の原因や対策、しつけ方法】をご確認ください。

スマホ・リモコン・コードなどへのイタズラ:物理的に触らせない

噛まれて困るものは、すべて犬の届かない場所に置く習慣をつけるよう、家族全員で徹底しましょう。

電化製品のコード類は犬がいじれないように隠したり、コードカバーで覆うなどします。

コンセント部分にもコンセントカバーを取り付けておくと、留守番中の感電事故が防げるので安心です。

移動させにくい家具や壁紙などへのイタズラ:イタズラ防止グッズの活用

犬にイタズラされたくないものは、犬が物理的に触れない場所へ移動させてしまうのが一番です。

しかし家具や壁紙といった簡単には移動できない物を守るには、苦味スプレーなどのイタズラ防止グッズを上手に利用しましょう。

留守番中のイタズラ:ハウストレーニング

現場を抑えられない留守番中のイタズラを防止するには、ハウストレーニングが有効です。

サークル・ケージ・クレートの中が犬にとって居心地の良い空間になると、留守番中も不安にならずに過ごすことができるようになります。

ただし、無理矢理中に入れてしまうと犬にとって安心できる場所になりません。

日頃からハウストレーニングをして、サークルやケージの中は素敵な場所だと教えてあげましょう。

心地よく疲れた犬はイタズラしない

子犬はよく食べて満足いくまで遊べると、イタズラをする暇もなくぐっすり眠るものです。

これは成犬にしても同じことが言えます。運動や散歩で心地よく疲労した犬は、気持ちよくお昼寝をしながら飼い主さんの帰りをまつことでしょう。

愛犬が家の中をメチャクチャにしたり家電製品や家具などを破壊すると、私たち飼い主はつい「イタズラをやめさせる」ことにばかり考えがいきがちです。

しかし本当に大切なのは「なぜ愛犬がイタズラをするのか」を考えることではないでしょうか。

原因を取り除いて生活環境を整えることが、本当の意味で犬のイタズラを防止するはずです。

その他、うちのトイプーでは犬のしつけについて様々な情報を提供しております。

気になる方は、【しつけカテゴリー】をご確認ください。

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監修者:望月 紗貴

うちのトイプー開発責任者。犬の管理栄養士、愛玩動物救命士、ペット看護士資格、ペット介護士資格、ペットセラピスト資格、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザー、その他上級食育士、アレルギー対応食アドバイザーなど、数多くの資格を保有。過去にドッグトレーナーとして働き、現在は愛犬ゴールデンレトリバー、ドーベルマン(元保護犬)、ボルゾイ、ボーダーコリー、愛猫3匹と暮らす。愛犬バーニーズマウンテンドッグの腫瘍発覚後から、長年の間犬の生物学を学ぶ。

公式HP:https://true-dog-lover.com/

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