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愛犬が老犬期に入ると、これまでと同じ食事のままで大丈夫か不安になりませんか?
何も変わらないように見える愛犬にも、加齢による衰えは忍び寄っているかもしれません。
トイプードルも老衰によって体に変化が生じ、好き嫌いや食べムラも一層多くなりやすいので、いち早く最適な食事に変え、加齢に負けない体づくりを目指すことが大切です。
この記事では、トイプードル老犬期の食事は何歳から見直すか、最適な食事内容な何かなど、老犬の食事管理についてご紹介します。
なお、うちのトイプーではトイプードルの専門情報を幅広く紹介しておりますので、興味がある方は【トイプードルカテゴリー】を合わせてご確認ください。

トイプードルは何歳から老犬フード?

一言でトイプードルと言っても老犬期の目安は犬によって個体差が生じますので、一般的な老犬年齢や体の衰えを指標にする老犬年齢目安についてご紹介します。
トイプードルの老犬期は一般的に7歳~9歳から
トイプードルの老犬期入口を「加齢による衰えが体に出始める時期」と捉えると、7歳~9歳ぐらいがシニア期の始まりです。
年齢別にステージが分かれているドッグフードも、老犬期(シニア期)の目安は7歳以上になっていることが多いのが特徴ですが、同じ犬種であっても犬によって老犬年齢は異なります。
7歳を過ぎても成犬時同様に若々しいトイプードルもいるため、すべてのトイプードルが一律に7歳で老犬フードに変えたほうがよいというわけではありません。
しかし、注意したいのは体の中の衰えです。
見た目は今までと同じでも、内臓や関節には少しずつ年齢による変化が起きていることもあります。
何歳から老犬に適した食事に切り替えるかは、愛犬の運動能力の低下や被毛の状態、その他の健康状態をしっかり観察して決めるのが一番です。
これまでの食事でお腹の調子に変化を感じたら消化機能衰えのサイン
ドッグフードの種類など食事の内容やオヤツを変えているにも関わらず、少しお腹が緩みがち、便秘気味かもしれないと感じたら、胃腸などの消化機能が加齢によって衰えはじめているかもしれません。
そのまま食事内容を変えずにいると、消化不良による下痢・軟便・食欲不振を引き起こし、さらなる病気の原因になることもあるので注意が必要です。
腸は犬の体が病気と闘うために重要となる免疫細胞の約6〜7割以上(犬によって個体差あり)が存在している、まさしく健康の要といえる臓器です。
腸の衰えは、免疫力低下や様々な病気の原因につながるため、見過ごすわけにはいきません。
加齢による消化機能の衰えが病気を呼び込まないよう、お腹の調子に変化を感じたら、早めに消化しやすい老犬に適した食事に切り替えることが健康管理では重要です。
また、免疫力応援のために腸の健康維持に有効な乳酸菌やオリゴ糖などのサプリメントの活用もおすすめです。
トイプードルの老犬の3つの食事管理ポイント

トイプードルは病気や体調不良に問わず、ただでさえ食べムラで飼い主さんを悩すことが多い上、老犬になると加齢による胃腸の衰えが影響し、より一層食べムラに拍車がかかることがあります。
食事から摂取する栄養は、愛犬の内臓・筋肉・骨・皮膚・被毛・血液・ホルモンといった、体そのものを作り出す材料です。
だからこそ老犬期を迎えたトイプードルには、栄養バランスが整っているだけではなく、消化のしやすさや免疫力応援にも配慮した良質な食事が必要。
毎日の食事で体調を管理することこそ健康長寿への近道ですので、トイプードルの加齢が気になりだしたら、次にあげる3つのポイントを重視して最適なフードを選んであげましょう。
1.トイプードルの老犬の健康をサポートする安全安心な食事
「老犬用(シニア用)フード」という単純なステージ分けで選ぶのではなく、使われている食材をしっかり吟味して選んであげましょう。
安全安心と言えるフードは、次の条件を満たしています。
犬の健康を考えた安全安心なドッグフードとは
- 犬の体に負担のかからない、消化しやすい食材のみで作られたグルテン・グレインフリー
- 食材はすべてヒューマングレード(人間向け)の高品質なものが使われている
- 保存料・着色料・甘味料・酸化防止剤などの人工添加物が使われていない
- 衛生管理・品質検査など製造工程に信頼が置ける

2.トイプードルの老犬に必要な栄養素がバランスよく配合された食事
犬にとって必要な栄養素がバランス良く配合されているかは、フード選びにおいて重要なポイントです。
また、トイプードルに多いトラブルに配慮した成分も配合されているか、しっかりチェックしましょう。
機能性の成分といえば、サプリメントを思い浮かべるかもしれません。
しかし、毎日の食事からコツコツ摂取することが、日々の健康管理において理想的です。
なお、トイプードルの食事管理についての詳しい情報は【トイプードル用ドッグフードはどう選ぶ?必要栄養素など】をご確認ください。
トイプードルに多い健康トラブルに配慮した成分とは
- 皮膚の健康や老化予防などに役立つオメガ3脂肪酸(EPA・DHA)が配合されている
- 関節の健康に配慮したグルコサミン・コンドロイチンが配合されている
オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)の働き
・抗炎症作用 ・皮膚バリア機能の維持 ・アトピー性皮膚炎の予防と改善 ・脳の健康維持 ・心臓の健康維持
グルコサミン・コンドロイチンの働き
・関節炎の予防 ・関節炎症状の軽減 ・関節軟骨の保水性と弾性維持 ・新たな軟骨形成の促進
3.トイプードルの老犬が食いつく美味しい食事
安全安心な食材のみを使った栄養バランスに優れた食事も、食いつきが良くなければ毎日の健康をサポートすることはできません。
老犬になると消化機能や嗅覚の衰えなどにより、食欲旺盛な犬でも食が細くなりがちです。
充分な栄養が摂取できない体は慢性的な栄養不足になり、古い細胞から新しい細胞に入れ替わる新陳代謝の低下につながります。
栄養不足による体の不調を招かないためにも、嗜好性の高さはトイプードル老犬の食事における重要なポイントでしょう。
トイプードルが老犬になっても喜ぶ美味しい食事とは
- 犬の食欲をそそる鮮度の良い肉や魚がたっぷり使われている
- 犬が本来食べていた生肉に近い水分量に調節され、自然な味わいを楽しめる

トイプードルの老犬の食事管理で注意したいこと
トイプードルが老犬期に突入したら、成犬の頃よりきめ細かな健康管理が必要です。
今は何も問題がなくても、老化による体の衰えで関節を傷めたり、皮膚のコンディションが悪くなることもあります。
食事で予防したいトイプードル老犬の病気:膝蓋骨脱臼(パテラ)
トイプードルに多い膝蓋骨脱臼(通称パテラ)を予防するには、「適正体重の維持」「強い骨」「しっかりついた足腰の筋肉」が効果的です。
仮に先天性だったとしても、栄養がしっかり摂取できている丈夫な体なら、発症を遅らせる効果が期待できます。
老犬になっても丈夫な体を維持できるよう、骨や筋肉のもとになる栄養と関節に配慮した成分がしっかり配合されている食事を選んであげましょう。
食事で予防したいトイプードル老犬の病気:皮膚病
トイプードルは皮膚病にも注意が必要です。
特に老犬になって消化機能が衰えると、体内に溜まった老廃物(毒素)の影響で皮膚にトラブルが起きることもあります。
腸内環境の善し悪しは皮膚の健康を保つ重要な要素ですので、常に腸内環境を良好に保てるよう、野菜や果物の食物繊維がしっかり含まれた食事を選んであげましょう。
食事で予防したいトイプードル老犬の病気:流涙症
トイプードルの目の周りが茶色く染まる流涙症(涙やけ)に悩まれている飼い主さんは、多いのではないでしょうか。
成犬期に気にならなくても、老化によって消化機能の衰えが生じて涙の質が悪くなると、目ヤニが多くなることがあります。
トイプードルの老犬の体調は嗜好性の高い食事で管理しよう

この記事では、トイプードル老犬の食事をどのタイミングで切り替えるか、老犬期に入ったら重視したい食事のポイント、病気予防に役立つ食事管理などについて紹介しました。
犬の食事を切り替えるタイミングは、「何歳から」ではなく、愛犬の体の変化に合わせるのが一番。
ただし、一般的に犬の老犬期が始まるとされる7歳~9歳は、トイプードルの体に衰えが出やすい年齢です。
トイプードルの老犬にとって病気予防に役立つ栄養バランスはとても重要ですが、せっかく選んだ良いフードも、食べてくれなかったら効果は期待できません。
老犬になっても美味しく食べられる食いついの良さは、栄養バランスの良さと同じぐらい、老犬の食事には大事なポイントと言えるでしょう。
なお、「うちのトイプー」ではトイプードルの専門情報を幅広く紹介しておりますので、興味がある方は【トイプードルカテゴリー】を合わせてご確認ください。


過去にブリーディング、ドッグショー、犬の飼い方相談を中心にインターネットペットショップ店長として東奔西走。これまで一緒に過ごした愛犬は、ジャーマンシェパード、フラットコーテッドレトリーバー、柴犬、北海道犬、イタリアングレイハウンド、ミニチュアシュナウザー、パグ×パピヨンのMIX。現在は13才のMシュナウザーとともにペット関連中心のライターとして活動中。

うちのトイプー開発責任者。犬の管理栄養士、愛玩動物救命士、ペット看護士資格、ペット介護士資格、ペットセラピスト資格、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザー、その他上級食育士、アレルギー対応食アドバイザーなど、数多くの資格を保有。過去にドッグトレーナーとして働き、現在は愛犬ゴールデンレトリバー、ドーベルマン(元保護犬)、ボルゾイ、ボーダーコリー、愛猫3匹と暮らす。愛犬バーニーズマウンテンドッグの腫瘍発覚後から、長年の間犬の生物学を学ぶ。