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3ヶ月の子犬の育て方について徹底解説!遊び方や過ごし方など

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動物愛護管理法によって生後8週間(56日)以前の子犬の販売が禁止されているため、ペットショップやブリーダーで犬を購入した子犬は基本的に3ヶ月前後以降です。

そのため、多くの方が3ヶ月程度の子犬を家族として迎え入れ、育て方が分からないという飼い主さんも多いのが特徴です。

今回は、生後3ヶ月程度の子犬を迎え入れたばかりの飼い主さんのために、過ごし方や遊ばせ方、睡眠時間など子犬の育て方について幅広くご紹介します。

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3ヶ月の子犬の過ごし方には注意が必要

3ヶ月程度の子犬は、まだ体が完全に発達していないため育て方に注意が必要です。

睡眠時間も長く、環境の変化、母親や兄弟犬と引き離されて精神的にもストレスが生じやすいため、体の健康と心の健康を維持してあげるための配慮が大切。

その他、3ヶ月前後で混合ワクチン接種を終えていない場合は、感染症対策もしっかりとしましょう。

3ヶ月程度の子犬の育て方|5つのポイント

子犬の育て方① 3ヶ月の子犬の遊ばせ方はワクチン接種の有無で決める

1回目コアワクチン接種生後6~8週目)→ 2回目ワクチン接種(移行抗体が残っている場合、2回目のワクチンの効果が継続しない可能性がある)→ 3回目ワクチン接種(直後は免疫が弱いため外出を避ける) → お散歩デビュー

生後3ヶ月程度の子犬の場合は、混合ワクチン接種が全て完了していない可能性があるので、基本的に室外での散歩やドッグランで遊ばせることはできません。

混合ワクチンの接種時期は専門家によって様々な見解があり、この時期に必ず接種させなければいけないという決まりがありません。

しかしながら、犬と猫のワクチネーションガイドライン(世界小動物獣医師会の基準)では、生後6~8週目に1度目のワクチン接種を実施。

その後、生後16週までを目安として2~4週間程度期間をおいて、3度目の混合ワクチン接種をすることが推奨されています。

そのため、子犬のワクチン接種の有無や回数については、必ずペットショップやブリーダーで購入する時に確認して遊ばせ方を考える必要があります。

子犬の育て方② しっかりと睡眠時間を確保できるように環境を整える

子犬を迎え入れたばかりの頃は、ついつい可愛がりすぎてしまいがちです。

色々教えようとしたり構いすぎてしまったりしますが、生後2~3ヶ月程度の子犬の場合、元気なように見えても体力がないため、1日の大半を寝て過ごします。

3ヶ月程度の子犬は、18~20時間程度は寝て過ごしますので、育て方には注意しましょう。

ペットショップで購入したにしろ、ブリーダーで購入したにしろ、子犬は環境が変化しやすい時期で母犬や兄弟犬とも引き離されてストレスを感じやすいのが特徴です。

人では睡眠時の浅い眠りである「レム睡眠」が25%程度、深い眠りである「ノンレム睡眠」は75%程度だと言われていますが、犬は浅い眠りである「レム睡眠」が80%程度、深い眠りである「ノンレム睡眠」は20%程度しかありません。

飼い主さんとのコミュニケーションはもちろん大切ですが、メリハリをつけた生活を送らせてあげるように睡眠時間はしっかりと確保しましょう。

体も成長途中で完全に発達しているわけではないので、子犬が体も心も十分休めることができるよう寝床や温湿度管理も徹底して適切な育て方をすることが大切です。

子犬の育て方③ 噛み癖を中心とした3ヶ月の子犬のしつけ

犬種や個体差によって異なるものの、一般的に子犬は生後4~6ヶ月程度から歯が生え変わっていきます。

そのため、3ヶ月の子犬のケースでも痒みやムズムズした感覚、違和感から噛み癖が始まるケースがあります。

噛み癖は、破壊行為に繋がるだけでなく、固いものなど色々なものを噛んでしまうことで、子犬の歯にダメージを与えたり誤飲にも繋がる危険性があるため、十分注意が必要です。

3ヶ月の子犬の場合は、柔らかいロープ状の噛むおもちゃや子犬用に開発されているぬいぐるみを噛ませるようにしましょう。

噛み癖が習慣化してしまうと、成犬になっても噛み癖が治らないケースが多いため、噛んで良いものといけないものの識別ができるようなしつけが大切です。

噛んではいけないものを噛んだら、「ダメ」と言って噛んでいる対象物を回収して噛んで良い子犬用おもちゃを与えるようにして、育て方に気をつけなければいけません。

3ヶ月の子犬は集中力も数分と短く覚えるまでに時間がかかるため、決して叱らずに「これは噛んでOK」·「これは噛んではいけない」ということを気長に教えてあげることが大切です。

ちなみに、子犬の乳歯が全て永久歯になる目安時期にも個体差がありますが、一般的には生後7~12ヶ月です。

子犬の噛み癖の詳しい対処法は【子犬の噛み癖の原因や対策、しつけ方法】をご確認ください。

また、ワクチン接種が全て完了している子犬は、散歩やドッグランなどで早めに社会化することが大切ですが、体が小さいので怪我をするようなことがないよう、十分気をつけながら遊ばせましょう。

子犬の育て方④ 3ヶ月程度の子犬の食事管理

最近では全年齢対象のオールステージドッグフードが数多く出回っていますが、子犬と成犬の栄養基準は大きく異なるためおすすめできません。

多くの総合栄養食ドッグフードは、子犬用と成犬用に栄養基準が異なり、日本ではAAFCO(全米飼料検査官協会)の栄養ガイドラインを基準に総合栄養食を製造しています。

成犬より多く必要となる子犬の必要栄養素 タンパク質、EPA·DHA、aリノレン酸、リノール酸、粗脂肪、カルシウム、リン、クロール、鉄、銅など

また、3ヶ月の子犬のケースでは、ドッグフードの栄養の半分程度が現状の健康維持やエネルギー源として使用され、残りの半分は体を成長させるための要素(体の構成要素)になります。

適切な食事管理ができないと子犬の体に問題が生じやすいので、育て方に十分注意が必要です。

子犬の胃は発達途中ですので、消化器系に負担をかけないよう1日の食事量を少しずつ分けて、3~4回に分けて与えるましょう

また、一般的には生後3ヶ月程度までドライフードをふやかしますが、犬の管理栄養士としての見解では生後4ヶ月まではふやかして与えることをおすすめします。

子犬のご飯のふやかし方 <35〜40℃のぬるま湯でゆっくりと時間をかけてふやかしましょう!> ①ドッグフード全体にお湯が染み渡るように注ぐ(熱湯だとフード内の栄養素が破壊されてしまいます) ②10分程度でしっかりとふやかして与える(常温〜人肌温度)

子犬の育て方⑤ 子犬の生活環境に滑りにくい素材を使う

3ヶ月程度の子犬の場合、ワクチン接種の関係で室内で遊ばせることが多いのが特徴です。

3ヶ月程度の子犬は、四肢や関節も発達途中ですので小型犬であれば脱臼や亜脱臼、骨折リスクを軽減するために滑りにくい素材を使用することが大切です。

また、中型犬や大型犬に関しては股関節形成不全に注意が必要ですが、子犬に限らず成犬になってからも犬の生活環境には滑りにくい素材を使用しましょう。

滑りにくい素材 ・カーペット(裏地に滑り止めがついているもの) ・ペット用滑り止めマット ※滑りやすいフローリングは歩かせないようにしましょう

3ヶ月程度の子犬の迎え入れた場合のその他の育て方

3ヶ月に関わらず、子犬を家族に迎え入れてた場合は早めにトイレトレーニングを行いましょう。

子犬は消化器官も未発達ですので、3ヶ月程度だと我慢できる限度時間がおしっこで4時間程度、便の回数も成犬よりはるかに多く7回前後する子犬も多くいます。

トイレトレーニングをしないと、我慢できずに粗相してしまったり、膀胱炎や便秘などの健康被害も起こりやすくなります。

早めにトイレトレーニングを行い、子犬の寝床にトイレを設置してあげることが大切です。

なお、トイレトレーニングの方法は【簡単!子犬のトイレトレーニング効率的な方法】をご確認ください。

3ヶ月程度の子犬は育て方に注意しよう!

3ヶ月程度の子犬の場合、体が発達途中で育て方で気をつけなければいけないことがたくさんあります。

環境の変化によってストレスも生じやすいので、子犬の様子をしっかりと見ながら、十分な睡眠や栄養バランスに優れた食事管理、社会化を中心としたトレーニングを子犬の負担にならないよう行いましょう。

その他、しつけについての情報は【犬のしつけカテゴリー】をご確認ください。

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監修者:望月 紗貴

うちのトイプー開発責任者。犬の管理栄養士、愛玩動物救命士、ペット看護士資格、ペット介護士資格、ペットセラピスト資格、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザー、その他上級食育士、アレルギー対応食アドバイザーなど、数多くの資格を保有。過去にドッグトレーナーとして働き、現在は愛犬ゴールデンレトリバー、ドーベルマン(元保護犬)、ボルゾイ、ボーダーコリー、愛猫3匹と暮らす。愛犬バーニーズマウンテンドッグの腫瘍発覚後から、長年の間犬の生物学を学ぶ。

公式HP:https://true-dog-lover.com/

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