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犬の噛み癖に悩んでいる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
愛犬に噛み癖があると、家具を中心に家にあるものが使いものにならなくなってしまったり、手などを噛まれて傷が絶えないなど、多くの問題が起こります。
今回は、犬を飼ったばかりで噛み癖対策をしたいと考えている飼い主さんや、愛犬の噛み癖で悩んでいる飼い主さんのために、犬の噛み癖の原因や今日からできる対策方法などをご紹介します。
また、犬を家族に迎え入れたばかりの方は【必ず必要!犬の5つの基本しつけと方法】も合わせてご確認ください。
Index
犬の噛み癖はいつまで続く?

犬の噛み癖と一口に言っても、子犬・成犬・老犬それぞれで噛みつきの原因は違います。
噛み癖がいつまで続くのかは、愛犬の年齢によって異なると考えたほうがよいでしょう。
子犬の噛み癖が続くのはすべての歯が永久歯に生え変わるまで
子犬の噛みつきは、乳歯が永久歯に生え変わり始める生後4ヶ月~5ヶ月あたりから激しさを増すようになります。
これは歯の生え変わりによる歯茎のムズムズや違和感が原因のため、すべての歯が永久歯に生え変わる生後8ヶ月~9ヶ月頃には、ある程度の噛み癖はおさまると考えてよいでしょう。
子犬の噛み癖は、歯の生え変わりだけが原因とは限りません。かまってほしい時に噛みついてくる「甘噛み」を直さずに放置していると、歯の生え変わりが終了した後も噛み癖が残ることがあります。
子犬の噛み癖は1歳になる前までには、きちんとしつけてやめさせましょう。
成犬の噛み癖が続くのは「噛んではいけない」と理解できるまで
成犬の噛み癖は原因が子犬の時ほど単純ではなく、「いつまで」と断言するのが難しい問題です。
まずはなぜ愛犬が噛みつくのか理由を探り、そのうえで「噛んではいけない」と教えるトレーニングをしなければなりません。
子犬の頃のしつけ不足が原因で成犬になってからも噛み癖が直らないのだとしたら、正しいトレーニングをすることで比較的早く「噛んではいけない」と理解させられることもあるでしょう。
しかし生まれ持った性質に原因がある、あるいは精神的になんらかのセンシティブな問題を抱えている場合、噛み癖を直すまでにはかなりの時間を要することもあります。
老犬の噛み癖が続くのは原因に気づき適切な対処がとれるまで
老犬になってから突然噛み癖がでた場合、そこには必ずなんらかの原因があります。
まずはどのような場面で愛犬が噛みついてくるのかをしっかり観察し、そのうえで対処法を考えるのが一番です。
認知症や足腰の痛みが原因ではないかと感じたら、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
適切な治療薬の服用やサプリメントなどにより、噛み癖が緩和できる可能性があるからです。
犬の噛み癖に酢が使えるって本当?

お酢は犬にあえて食べさせる必要のない食材ですが、噛み癖の矯正に使えるというのは本当です。
家具や壁など犬に噛まれたくない場所にお酢を塗布し、においや味で犬を寄せ付けないようにします。
人間でさえ、直接お酢を嗅ぐとツンとしたにおいに顔をそむけたくなりますよね。
ましてや犬の嗅覚は人間の3千~1万倍といわれています。お酢の刺激臭は犬にとってかなり不快なにおいと考えられるため、そこを利用して噛み癖防止に役立てようというわけですね。
ただし、お酢の刺激臭のもとである酢酸は揮発性の高い物質です。
そのため、せっかく犬に嚙まれたくない場所にお酢をスプレーしておいたのに、肝心な時にはすでに効果が弱まっていることもあるでしょう。
お酢を使って愛犬の噛み癖矯正をする際は、過度の期待はしない方がいいかもしれません。
しかし安価に作れるので、「物は試し」ぐらいの気持ちでトライしてみるのがよさそうですね。
お酢を使った噛み癖防止スプレーの作り方
- お酢(安価な穀物酢でOK)
- 水
- スプレーボトル
スプレーボトルにお酢を入れたら、50~100倍量の水を入れて薄めれば出来上がりです。まずは薄めの濃度で試し、あまり効果がなかったらもう少し酢を濃くしてみましょう。
お酢スプレーを犬に直接吹きかけるのは危険!:愛犬が噛みついた時に直接犬の体にお酢スプレーをかける方法はやめておきましょう。目に入ってしまった場合、強い痛みで犬を苦しめることになるからです。
犬の嚙み癖の原因は?

犬の噛み癖はライフステージによって原因が異なるので、ここでは犬の噛み癖の原因について子犬期、成犬期、老犬期に分けて解説します。
子犬が噛む理由!
子犬は、色々な理由で噛み癖がついてしまいます。
初めて犬を飼う方は、なぜ愛犬が噛んでくるのか分からなく、なかなか噛み癖が治らないと悩んでいる飼い主さんも少なくないでしょう。
子犬が甘噛みをするのは、歯が生え変わる時期に違和感や痒みを伴うことが主な理由です。
歯がむずむずして痒いため、何かを噛むことで歯の違和感を解消しようとします。
そのため、犬が成長する上で仕方のない事とも言えますが、だからと言って好きなだけ好きなものを噛ませていると、噛み癖が成犬になっても残ってしまいます。
ここで大切なことは、「噛んで良いもの」と「噛んではいけないもの」の判別ができるようにしつけを行うことです。
他にも、構って欲しいため甘噛みをしたり、「噛む=ダメな事」だと理解出来ないため、飼い主を噛むことを遊びの一環として噛み癖がついてしまうケースがあります。
なお、子犬の噛み癖については【子犬の噛み癖の原因や対策、しつけ方法】をご確認ください。
成犬が噛む理由!
子犬の場合は、歯の痒さや子どもでしつけがされていないため、噛んでしまうのはある程度納得できるでしょう。
しかし、成犬になっても噛み癖が治らないのはどうしてでしょうか。
ここでは、成犬であっても噛み癖が治らない理由について説明します。
成犬の噛み癖の原因:愛情表現
愛犬の噛み癖が治らない理由は、愛犬が「噛む」という行為に対して、愛情表現だと認識している恐れがあるからです。
子犬の時期に噛むくせがついてしまい、成犬になってもその癖が抜けず、甘噛み(力を加減して噛んでいる)をしているケースもあります。
成犬の噛み癖の原因:興奮
何かしらの理由により、愛犬が興奮してしまうことで、間違えて噛んでしまう場合もあります。
これは意図的でないため、どのような状況でも落ち着かせるようにしつけをすると良いでしょうか。
家の中で興奮し、家族などを噛んでしまう事も深刻な問題ですが、外出先などでも興奮してしまうと、他の犬や人に対して危害を加えてしまう恐れがあります。
成犬の噛み癖の原因:要求
何かして欲しいなどの要求があるため、噛む犬もいます。その場合は、おもちゃで遊んで欲しい、おやつを食べたいなどを要求する手段として、「噛む」という行動を起こします。
要求による噛み癖があるケースでは、要求に応えてしまうと愛犬の中で「噛む=要求が通る」と認識してしまう可能性があるため、噛み癖がエスカレートしてしまう事もあります。
成犬の噛み癖の原因:攻撃
本来、噛みつくことは自身を守る手段の1つです。そのため、深い眠りに入っている時に急に触られた場合などに、恐怖心から噛みついてしまう事があります。
全ての犬がそうではありませんが、警戒心の強い性格だと、加減なく噛みついてしまい怪我をすることもあります。
成犬の噛み癖の原因:なわばり意識
犬はなわばり意識が強い動物です。
そのため、自分のおもちゃを取られてしまうと感じた時や、自分の寝床に入られてしまうと感じた時などに、自分のテリトリーを犯されないために噛む場合があります。
成犬の噛み癖の原因:母性
メスの犬は、ヒート(生理)の時期になると母性が強くなる傾向にあります。
子どもを出産していない場合でも、ヒート後にお気に入りのおもちゃを子どものように扱う犬も稀にいます。
そのような状況の時に、おもちゃを片付けようとすると噛みつかれる事があります。
噛まれないためにも、愛犬がおもちゃに対して依存する環境を作らないように、遊び終わったらおもちゃは都度片付けましょう。
成犬の嚙み癖の原因:ストレス
意外に多いのがストレスによる噛み癖です。
運動不足や飼い主との不適切な関係性、過度な運動や不眠など犬のストレスには様々な原因が潜んでいます。
ストレスが原因のケースでは、自分の四肢を過剰になめたり(剥げるほど)、尻尾を追いかける、尻尾を噛むなどの自虐的行動も見受けられます。
成犬で噛む癖が治らない場合は、まずは愛犬に継続的、または過度なストレス要因がないか飼い主さんが定期的に確認してあげることです。
運動量の見直しや愛犬との関係性などの見直しを行い、ストレス発散のために、あえて「噛んでも良いおもちゃ(犬用の誤飲の危険性が少ない鹿角など)」を与えてあげるなどの対策が必要です。
人はストレス発散の方法が色々ありますが、愛犬にはストレス発散をするための選択肢が少ないことを十分に理解してあげなければいけません。
老犬が噛む理由!
老犬は、歳を重ねるにつれて大人しくなるイメージを持つ方がいると思います。
しかし、何かしらの理由により、まるで違う犬になったかのように噛む事があります。
老犬の噛み癖の原因:認知症
認知症を発症し、病気の症状として噛む場合があります。
今まで出来ていたしつけが出来なくなったり、ずっと同じ場所を回るなどの症状が見られた時は、認知症を発症しているかもしれません。
老犬の噛み癖の原因:痛み
年齢を重ねることで、関節が弱り体の節々が痛むのは、人だけではなく犬も同様です。
一見、何も異常がないように見えても、触られることで痛みが出ているかもしれません。
その場合は、痛みから噛んでしまう事があります。
その他、老衰による体の変化や病気による体の不調、それらが引き金となって起こる不安など、精神面が影響して噛み癖が治らないこともあります。
動物病院での定期健康診断も怠らないようにしましょう。
今日からできる犬の噛み癖対策

犬が何かを噛むことは、本能からくる行動であるため致しかたない事です。
本能に加えて子犬の時期は、歯の痒さがあるため、余計に噛みたくなります。
噛むしつけで何より大切なことは、「噛んで良いもの」と「噛んではいけないもの」を区別できるよう教えてあげることです。
噛むこと自体を禁止するのではなく、噛んで良い犬用の安全なおもちゃをいくつか準備してあげましょう。
犬によって好みがあるため、様々な犬用の噛むおもちゃを準備しておくと良いでしょう。
子犬の噛み癖対策
子犬の噛み癖(甘噛み)の対策方法は、「噛んではいけないもの(噛んでほしくないもの)」を事前に子犬の生活空間に置かないことが大切です。
ドイツ式のしつけでは、「そもそも悪いことは経験させない」というような方式があり、この方法はとても有効です。
噛んでほしくないものは、愛犬が噛むことが出来ないように収納する、収納出来ない場合は、子犬から目を離さないようにします。
どうしても管理が行き届かない場合は、子犬をケージに入れるようにし、「噛んではいけないものを噛む」という経験自体をさせない事が大切です。
噛んだことがなければ、「噛んではいけないもの」に対して「噛んでも良いもの」という認識をしないため、噛み癖につながる事もないでしょう。
子犬に関しても成犬同様に、噛んで良い子犬用のおもちゃを準備してあげましょう。
なお、噛み癖以外のしつけについては【子犬期に行っておきたい基本のしつけや方法】をご確認ください。
成犬の噛み癖対策
成犬の甘噛み対策をする上で、まずは愛犬が「どのような時に、どんなものを噛むのか」を知る必要があります。
また、噛むという行為自体が癖になっている場合は、噛ませないようにする生活環境を整える事が大切です。
人に対して噛み癖がある場合
愛犬が人に対して噛み癖がある場合、噛まれた人が大きな声を出すことで、愛犬が興奮してしまい遊んでいると認識している可能性があります。
そのため、噛まれた時に大きな声を出したりせずに、冷静に「ダメ」という一言を伝えたり、反応しないようにしましょう。
犬によって理解の仕方には個体差があるので、愛犬がダメだということを理解しやすいよう配慮してあげることが大切です。
愛犬が遊んで欲しそうにしているのであれば、おもちゃで遊ぶなどして、噛むことから気を逸らすようにすると良いでしょう。
また、病気の一種だと考える専門家もいますが、先天的に(生まれつきの性質で)本気で人を噛もうとする犬もいます。
その場合は、犬の精神的病気に強い獣医師や専門のトレーナーに相談することも大切です。
しかし、トレーナーによっては飼い主の見ていないところで暴力をふるうケースもあり、そのような事件も相次いでいます。
最悪のケースでは犬が死亡しているので、必ず飼い主さんも一緒にトレーニングを受けることができるトレーナーを選ぶことが大切です。
結局のところ、飼い主さん自身が愛犬をコントロールできないと解決策にはならないため、暴力をふるったり犬を完全に預けるような「預かりトレーニング」は行わないようにしましょう。
飼い主さんが立ち会って、一緒にトレーニングを受けるトレーナーをおすすめします。
トレーナーによってトレーニング方法が異なるため、飼い主さんが「愛犬のためになる」と感じるトレーニング方法で問題の解決策を考えてくれるトレーナーを選ぶことが大切です。
ものに対して噛み癖がある場合
愛犬が物に対して噛み癖がある場合、壊すことに快感を得ている可能性が考えられます。
ものを壊す快感を感じないように、噛んではいけないものは、そもそも愛犬が届く場所に置かないようにしましょう。
ものを噛む行為自体をさせないことで、徐々に噛み癖が治る可能性があります。
その他、噛む欲求を満たしてあげるために、犬用のおもちゃを与えてストレスを発散させてあげましょう。

老犬の噛み癖対策
子犬や成犬とは異なる理由で噛んでいることもあるため、老犬にあった噛み癖対策を行なってあげましょう。
認知症の症状として噛み癖がある場合
認知症は完治させるのが難しいため、症状を悪化させない治療や、症状を緩和させる治療を行うのが一般的です。
そのため、認知症を疑うような行動が少しでも見られた場合は、獣医師に相談しましょう。
また、生活のリズムを崩さないように、無理のない範囲で運動(散歩や家の中で遊ぶなど)するのも効果的です。
疲れにより、夜はぐっすりと眠れるようになったり、身体を動かすことで脳を活性化できるなど、さまざまな効果が期待できます。
最近ではサプリメントも販売されているので、試してみるのも良いでしょう。
身体の痛みが理由で噛み癖がある場合
高齢になり、身体の痛みが出てくることは仕方のない事です。
しかし、痛みを和らげたり、体が衰えないようにする事はできます。
健康体の老犬であれば、適度な運動を行ない筋力を維持しましょう。
マッサージをして身体をほぐしてあげる、病気が疑われる場合は早期治療や緩和ケアを受けさせるなどしてあげましょう。
日頃から愛犬の身体に触れることで、愛犬の体調不良に気づきやすく、触れ合うことはコミュニケーションの一環としても大切です。
犬の噛み癖で気をつけたいこと

犬の噛み癖はさまざまな問題を起こす可能性があります。
人や他の犬を噛んで怪我をさせてしまったり、ものを壊すなど、噛み癖があることで周囲に対しての問題行動が多くなるでしょう。
また周囲だけでなく、噛み癖を持つ犬自身にもトラブルを起こす恐れがあります。
コンセントが刺さった状態の電気コードを噛んでしまい感電したり、ものを噛んでいて誤飲してしまい窒息するなど、噛み癖は愛犬の命の危険がさらされてしまう危険な癖です。
犬の噛み癖がひどい時に活用できる5つのグッズ

愛犬の噛み癖は、グッズを上手に活用することで緩和できる場合があります。
飼い主さんが使いやすいグッズを見つけられると、噛み癖矯正に役立つかもしれません。
噛んでもよいものを与える
「噛んでもよい」ものを与えると、「噛んではいけない」ものを教えやすくなります。
噛んでもよいものの選び方
- 簡単には壊れない丈夫なもの → 天然ゴム製のおもちゃ、コットンロープなど
- 万が一食べてしまっても安全な素材のもの → とうもろこしが主原料のおもちゃなど
- 噛む力や口のサイズに合ったもの → 柔らかいぬいぐるみ、ナイロン製のおもちゃなど
- 飽きずに噛めるもの → 鹿の角、おやつを仕込めるおもちゃなど
鹿の角を噛ませる時の注意点:鹿の角を大喜びでかじる犬は多いですが、かなり硬いので長時間噛ませると歯が折れたりすり減る危険性があります。「噛ませるのは短時間」「噛ませる時は飼い主が見ている」「飲み込める大きさになる前にとりあげる」を徹底し、上手に利用しましょう。
いたずら防止のスプレーやバームを使う
犬が苦手としているにおい・苦味・辛味をつけるイタズラ防止グッズは、家具や壁紙だけではなく飼い主さんの手を噛んでくる場合にも利用できます。
スプレータイプが一般的ですが、ワセリンスティックを塗りつけるバームタイプもありますよ。
苦味や辛味はつけられても製品自体は無香料、フローラル系の香り、フルーティー系の香りなどいろいろなタイプが発売されていますので、飼い主さんが使いやすいタイプを見つけてくださいね。
犬の健康に危害がないよう、必ず犬用の商品を使用しましょう。
噛みつき防止ペットグローブを使う
愛犬の噛み癖を直そうにも、飼い主さんがおっかなびっくりで手を出していると、しつけが上手くいかないことがあります。
愛犬の噛み癖がかなり激しく生傷が絶えない場合は、噛みつき防止のペットグローブを活用しましょう。素手に比べると指の動きに制限はありますが、飼い主さんが犬に噛まれて大怪我をしてしまったら元も子もありません。
愛犬のサイズや噛む力を充分に考慮し、噛まれても歯が貫通しない丈夫なペットグローブを選びましょう。
ペットグローブの注意点:ペットグローブをはめている状態で犬に噛まれた場合、牙は貫通しなくても強い力が一点にかかることでアザができることはあります。
口輪を装着する
犬の噛み癖がひどい時は、物理的に噛めないよう口輪を装着するという方法もあります。
口輪をはめることに抵抗感のある方もいらっしゃるでしょうが、他所の人や犬などにケガをさせる心配がなくなると、公共の場所に連れ出しやすくなるのは間違いありません。
その結果、飼い主さんだけではなく愛犬のストレスも発散しやすくなると、噛み癖の矯正が進めやすくなるのではないでしょうか。
なお、口輪はドッグランなど、人や犬に危害を加える危険性がある場所でのみ使用し、家にいるときは必ず外してあげましょう。
口輪はストレスの原因になるので、最低限必要な時だけ利用します。
噛み癖がひどくてどうにもならない場合の対処法

犬の噛み癖による被害で最も避けたいのは、人や他の動物に怪我を負わせてしまうことです。
最悪なのは他所の人や犬に噛みついてしまうことですが、だからと言って飼い主家族や同居の動物なら仕方がないという問題ではありません。
飼い主さん個人の手では改善の目途が立たない場合は、プロの手を借りて一日でも早く問題の解決を目指すことが必要です。
精神的に何かしらの問題がある場合は、心療内科を専門とする獣医師に相談して薬物療法等での改善が可能かを検討することになるでしょう。
トレーニングで改善できる余地があるなら、ドッグトレーナーを頼るという方法もあります。
ただし、トレーナーにしつけを丸投げしてしまう預かりトレーニングはおすすめできません。
なぜなら飼い主さんの見てないところで犬に暴力をふるうケースもあり、犬が死亡してしまったといった事件も起きているからです。
また、トレーナーのところでは噛まなくなったとしても、飼い主さんに返されたあとでもとに戻ってしまったら意味がありません。
ドッグトレーナーの力を借りる際は、飼い主さんが一緒に受けられるトレーニングを選択し、飼い主さんも愛犬のしつけ方をしっかり指導してもらうことが重要です。
信用できるドッグトレーナーとは:きちんとコミュニケーションがとれ、飼い主さんが人間的に信頼できる|トレーニングの方法論に偏りがなく、犬個々に合わせて柔軟に対応することを前提にしている|飼い主さんが一緒に参加できるトレーニングシステム
噛み癖対策は愛犬の命を守るためにも必要

今回は、犬の噛み癖の原因や今日からできる対策方法などをご紹介しました。
噛み癖は、周囲の人や犬に危害を加えてしまうだけでなく、愛犬の命までも脅かす危険な行動です。
一方で、噛むことは犬の本能的行動であるため、ストレス解消のためにも「噛んで良いもの」と「噛んではいけないもの」を識別できるように教え、犬用おもちゃや鹿角などを与えてあげると良いでしょう。
愛犬の命を守るためにも、犬の噛むという行動に対して適切に対処していきましょう。
なお、犬のしつけについて詳しく知りたい方は【犬のしつけカテゴリー】をご確認ください。

過去にブリーディング、ドッグショー、犬の飼い方相談を中心にインターネットペットショップ店長として東奔西走。これまで一緒に過ごした愛犬は、ジャーマンシェパード、フラットコーテッドレトリーバー、柴犬、北海道犬、イタリアングレイハウンド、ミニチュアシュナウザー、パグ×パピヨンのMIX。現在は13才のMシュナウザーとともにペット関連中心のライターとして活動中。

うちのトイプー開発責任者。犬の管理栄養士、愛玩動物救命士、ペット看護士資格、ペット介護士資格、ペットセラピスト資格、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザー、その他上級食育士、アレルギー対応食アドバイザーなど、数多くの資格を保有。過去にドッグトレーナーとして働き、現在は愛犬ゴールデンレトリバー、ドーベルマン(元保護犬)、ボルゾイ、ボーダーコリー、愛猫3匹と暮らす。愛犬バーニーズマウンテンドッグの腫瘍発覚後から、長年の間犬の生物学を学ぶ。