- 犬の食事
愛犬の健康のために手作りごはんを作ってあげたいけれど、犬にとってどの食材が食べて良いものなのかわからないと悩んでいる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
総合栄養食であるドッグフードを与えることが基本ではありますが、正しい知識を持って手作りごはんを作れば、愛犬の健康をサポートすることができます。
今回は、犬が食べて良いもの・悪いものを種類別でまとめたものを紹介しますので、是非参考にしてください。

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犬には食べて良いものと悪いものがある!
愛犬が可愛いからと、ついつい人が食べているものを食べさせてしまっていませんか?
人と犬とでは体の構造や消化能力が異なるため、人に無害でも、犬にとっては中毒症状を引き起こす食材もあります。
正しい知識をつけ注意点を守って与えれば、愛犬の健康につながる食材もたくさん存在するため、上手に活用していきましょう。
犬が食べて良いもの 一覧

食べて良い果物
- さくらんぼ
種を取り除けば、生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。
しかし、果肉も消化によくないとされており種には青酸性物質が含まれているので、犬に与える時には注意しましょう。
- いちご
生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。
しかし、いちごには「キシリトール」が含まれており、一定以上の量を摂取すると犬の健康を害するおそれがあるため、与える量には注意しましょう。
- メロン
生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。
約88〜90%が水分なため水分補給に効果的ですが、糖分が多いため与えすぎには注意しましょう。
- スイカ
種を取り除けば、生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。
水分が豊富に含まれており水分補給に効果的ですが、与えすぎには注意しましょう。
カリウムを多く含むため、重度の腎臓病や腎不全で食事制限がある犬の場合、注意が必要です。
- 梨
皮・種・芯部分を取り除けば、生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。
約88〜90%が水分なため水分補給に効果的ですが、与えすぎには注意しましょう。
- パイナップル
生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。犬にとっては繊維が消化しにくいので注意が必要です。
その他、パイナップルについては【犬にパイナップルを与えても大丈夫?メリットなど】をご確認ください。
- オレンジ・ゆず・グレープフルーツ・レモンなどの柑橘系
皮と筋を取り除けば、生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。ビタミンやミネラルが豊富な果実です。
「ソラレン」という中毒性物質が含まれているため、与える際は少量にしておきましょう。
- マンゴー
生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。
カロリーが高く、アレルギー症状が出やすい果物なので、犬に積極的に与えるのはやめておきましょう、
- バナナ
生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。
カロリーが高く、与えすぎは肥満の原因になりますが、少量であれば問題ありません。
- 栗
加熱すれば食べても良いものです。
しかし、高カロリーかつ消化しにくい食材なので、与えすぎは肥満や便秘を起こすおそれがあり注意が必要です。
- りんご
生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。
犬の腸内環境を整える「食物繊維」が豊富に含まれているため、与えすぎには注意しましょう。
食べて良い穀物

- 米
炊いた状態であれば食べても良いものです。
しかし、生に近く硬い米は消化不良や下痢につながるおそれがあるため、注意が必要です。消化しにくいため、少量にとどめましょう。
- うどん
茹でた状態であれば食べても良いものです。
しかし、茹でる前は犬にとって塩分が多いので与えないようにしましょう。
- そば
茹でた状態であれば食べても良いものです。
しかし、アレルギーを発症しやすい食材なため注意が必要です。また、そばに含まれる「マグネシウム」は尿管症の原因です。
- 納豆
薬味やタレなどを加えなければ、食べても良いものです。
納豆はビタミンやタンパク質が豊富な食材で、納豆に含まれる「大豆サポニン」には犬の免疫力向上や抗酸化作用の効果が期待できます。
- 豆腐
生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。
豆腐は低カロリー高タンパク質な食材で、豆腐に含まれる「にがり」には大豆の栄養素が豊富に含まれているため、アンチエイジング効果も期待できます。
食べて良い魚介類

- マグロ
マグロは部位によって含む成分が異なるので、愛犬の状態に合わせて上手に与えましょう。
赤みは低カロリー高タンパクな部位で、血合い部分も鉄分だけでなく、ビタミンやタウリンが豊富に含まれています。トロはカロリーが高いのですが、DHAやEPAを多く含む貴重な部位です。
なお、まぐろについては【犬にまぐろを与えるメリットや注意点】をご確認ください。
- サーモン
サーモンは、ビタミン・タンパク質・アスタキサンチン・コラーゲン・DHA・EPAなどを多く含むヘルシーで健康的な食材です。
- カツオ
カツオは睡眠の質を向上させたり、神経の機能を正常化させる効果が期待できる「ビタミンB12」を豊富に含んでいる食材です。
- 牡蠣
十分に加熱をすれば食べても良いものです。牡蠣は亜鉛やタウリン、ビタミンB12など多くの栄養素を含む食材です。
- うなぎ
十分に加熱をすれば食べても良いものです。うなぎは、カルシウム・ビタミン・ミネラルなど栄養豊富な食材です。
うなぎに含まれるビタミンには、目の健康や疲労回復などの効果が期待できます。与えるときは、犬が喉に詰まらせたりしないように小骨を取り除きましょう。
なお、うなぎについて知りたい方は【犬にウナギを与えても大丈夫?注意点や与え方】をご確認ください。

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食べて良い野菜
- きゅうり
生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。きゅうりはおよそ97%が水分で、水分補給に効果的な食材です。
- トマト
茎と葉を取り除いたものであれば、生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。
熟していない青いトマトには「ソラニン」という毒性のある成分が含まれいるため、犬に与える場合は必ず赤く熟したトマトを与えるようにしましょう。
- かぼちゃ
加熱すれば食べても良いものです。
愛犬にかぼちゃを与えるメリットは【犬にかぼちゃを与えるメリットは?注目の栄養素!】をご覧ください。
- 大根
加熱すれば食べても良いものです。
犬の腸内環境を整える「食物繊維」が豊富に含まれているため、与えすぎには注意しましょう。
- さつまいも
加熱すれば食べても良いものです。
犬の腸内環境を整える「食物繊維」が豊富に含まれているため、与えすぎには注意しましょう。
- ほうれん草
生のほうれん草には、「シュウ酸」という犬にとって有害な成分が含まれていますが、加熱とアク抜きを行えば食べても良いものです。
- とうもろこし
加熱すれば食べても良いものです。
糖質と植物性タンパク質が豊富に含まれているため、与えすぎは肥満の原因になるおそれがあるので注意しましょう。
- じゃがいも・ふきのとうなどのアルカロイドを含む食材
芽や葉を取り除いた後に加熱すれば、食べても良いものです。
犬の体質や個体差により、じゃがいもに含まれる「アルカロイド」が中毒症状を起こすおそれがありますので、注意が必要です。
- ピーマン
生・加熱ともに食べても良いものですが、出来る限り加熱をしてから与えましょう。
- キャベツ・レタス
生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。
ビタミンと食物繊維が豊富に含まれているので犬にとっても良い食材ですが、与えすぎは下痢の原因になるため注意が必要です。水分を多く含んでいるので、水分補給としても効果的です。
- オクラ
与える際は、生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。
犬の腸内環境を整える「食物繊維」が豊富に含まれているため、与えすぎには注意しましょう。
なお、オクラについて知りたい方は【犬はオクラを食べても大丈夫!与え方や注意点】をご確認ください。
- かぶ
生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。
葉に栄養素が多く含まれており、根の部分は大半が水分ですので水分補給にも効果的です。
- グリーンピース
加熱すれば食べても良いものです。
犬の腸内環境を整える「食物繊維」が豊富に含まれているため、与えすぎには注意しましょう。
- クレソン・ケール・カリフラワー・水菜などのアブラナ科
生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。
アブラナ科の野菜は、甲状腺に異常がある犬の場合は注意が必要です。
- ゴーヤ
加熱すれば食べても良いものです。
犬が消化不良を起こさないように、ミキサーにかけてペースト状にしたり、細かくカットするなど工夫をして与えましょう。
- ごぼう
加熱すれば食べても良いものです。
犬の腸内環境を整える「食物繊維」が豊富に含まれているため、与えすぎには注意しましょう。
- しそ
生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。
香りが強いため、犬によって好みが分かれやすい食材です。
- パセり
生の状態・加熱どちらで食べても良いものです。栄養素を多く含んでいますが、与えすぎには注意しましょう。
なお、犬はパセリの筋を消化できないため取り除く必要があります。
食べて良い乳製品

- ヨーグルト
無糖のプレーンヨーグルトであれば、食べても良いものです。乳酸菌による整腸作用により犬の免疫力を高める効果も期待できます。
またヨーグルトは口あたりが良いので、愛犬の食欲がない場合にごはんにトッピングしたり、そのまま与えると食欲が出てくる効果も期待できます。
- ヤギミルク
ヤギミルクは「乳糖」の含有量が少なく、犬が下痢になりにくいため食べても良いものです。
ビタミン類やカルシウム、タウリンなど多くの栄養素が含まれているだけでなく、アレルギーを起こしにくいともいわれています。
食べて良いその他
- たまご
黄身は、生の状態・加熱どちらで食べても良いものですが、調味料は使用しないように注意しましょう。
たまごは、食物繊維とビタミンCを除いた全ての栄養素が含まれる食材ですので、特に食欲が落ちている場合や高齢犬には効果的な食材です。
白身は生で与えてはいけません。
- 椎茸などのきのこ類
加熱すれば与えても食べても良いものです。
愛犬に椎茸を与えるメリットは【犬に椎茸を与えても大丈夫!与え方や注意点】をご覧ください。
これらの食材は食べても良いものですが、犬の体質や個体差により合わない場合もありますので、与えた後に少しでも愛犬の様子がおかしいと思った場合は、早めに獣医に相談しましょう。
犬に与えてはいけないもの 一覧
犬に与えてはいけないものを簡単にご紹介します。
なお、特に危険な食べ物については【犬に絶対に与えてはいけない食べ物!10選】をご確認ください。
与えてはいけない果物

- いちじく
いちじくの葉や皮には、「フィシン」や「ソラレン」という中毒性がある成分が含まれており、嘔吐などを引き起こすおそれがあります。犬には与えないようにしましょう。
なお、いちじくについて詳しく知りたい方は【犬にイチジクはNG!中毒症状などの犬に与える影響】をご確認ください。
- レーズン・ぶどう
大量に摂取してしまうと、急性腎不全を発症するおそれがあり死に至る危険性があります。絶対に犬に与えないでください。
与えてはいけない穀物
- アーモンド・マカダミアナッツ・ピスタチオなどのナッツ類
ナッツ類は、犬にとって消化が難しく下痢や嘔吐の原因となるおそれがあり、殻がついた状態で食べてしまうと腸などに詰まる可能性もありとても危険です。
なお、マカダミアナッツは中毒を引き起こす危険性があるため、絶対に与えてはいけません。
与えてはいけない魚介類
- 貝類
犬が、生の貝類に含まれる「チアミナーゼ」という酵素を摂取すると、「ビタミンB1欠乏症」を引き起こすおそれがあり、神経や脳に障害を起こすため犬に与えてはいけません。
- しらす・ししゃもなどの塩分を多く含む魚
しらすなどの小魚は生の状態・加工状態関係なく塩分を多く含んでおり、ししゃもは塩をまぶしてから干しているため塩分を多く含みます。
犬に塩分が多い食材を与えると、心臓病や高血圧など病気のリスクが高くなるので注意しましょう。
与えてはいけない野菜
- アボガド
アボガドの葉・果肉・種・皮に「ペルジン」という毒性の成分が含まれているため、絶対に与えてはいけません。
- 銀杏
銀杏には「メチルビリドキシン」という中毒性がある成分が含まれているため、絶対に犬へ与えてはいけません。
季節によっては外に落ちている場合があるため誤飲に注意しましょう。
- ししとうや唐辛子などのカプサイシンを含む食材
ししとうなどに含まれる辛味成分である「カプサイシン」は、犬には刺激が強く下痢や嘔吐を引き起こすおそれがあるので、与えてはいけません。
- 春菊などのキク科
加熱すれば食べても良いものですが、下痢や嘔吐してしまうおそれがあるため、犬に積極的に与えるのはやめておきましょう。
春菊などキク科の野菜に含まれる「セスキテルペンラクトン」が、皮膚炎を起こす可能性もあります。
- にんにく・玉ねぎ・ニラなどのヒガンバナ科ネギ属
犬に与えてはいけない食材の中でも有名なものです。
与えてはいけない理由や食べてしまった際に対処法などは【犬にニンニクは危険!食べたときの対処法】をご覧ください。
与えてはいけない乳製品
- 牛乳
犬は、牛乳に含まれる「ラクトース(乳糖)」という成分を分解するための消化酵素(ラクターゼ)の分泌がとても少ないため、牛乳が分解されない状態で腸まで送られます。
消化不良や下痢を起こすおそれがあるため、牛乳だけではなく、「ラクトース」が含まれている可能性があるお菓子にも注意が必要です。

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その他の与えてはいけないもの
- チョコレート
犬に与えてはいけない代表的な食べものです。
犬は、チョコレートに含まれる「デオブロミン」を体内で分解することが難しいため、中毒症状を起こしてしまいます。
下痢や嘔吐から始まり、悪化すると痙攣などを起こして最悪の場合、死に至る危険性があるので絶対に与えないでください。
詳しくは【犬にチョコレートは危険!食べたときの対処法】をご確認ください。
- キシリトールを含む食べもの
犬がキシリトールを摂取すると、重度の中毒症状を起こすおそれがあります。
ガム以外にも、歯磨き粉などのデンタルケア商品やキャンディーなどのお菓子類、化粧品にも含まれている可能性があるため注意しましょう。
- コーヒーカフェインが入った飲料
犬は、カフェインに敏感で中毒症状を起こしやすい生き物です。
コーヒーやエナジードリンクだけでなく、緑茶やココアなどにも含まれているため注意しましょう。
愛犬がこれらの食材を誤って食べてしまった場合は、早めに獣医に相談しましょう。
犬に与えるときには注意したいもの一覧
与えるときには注意したい果物
- あんず
熟していない実や種には、「アミグダリン」という中毒書状を引き起こすおそれがある成分が含まれているため注意が必要です。
また、皮にも多くの食物繊維が含まれており、消化不良を起こす可能性があるので犬に与える場合は皮と種は取り除きましょう。
与えるときには注意したい穀物
- パン
基本的には食べても良いものですが、調理パンや菓子パンなどの人間用のパンは、ネギ類を中心に犬に悪影響を与えるおそれがある成分が含まれている可能性があります。
その他、糖分も多いので極力与えないようにしましょう。
与えるときには注意したい野菜
- アスパラガスやナス
「アルカロイド」という毒性がある成分を含んでいるため注意が必要ですが、加熱をしたものであれば少量食べても良いものといわれていますが、犬に積極的に与える必要はありません。
特にナスの葉や茎は毒性が強いので、絶対に与えないようにしましょう。
- たけのこ・レンコンなどの繊維が多い野菜
繊維が多い食材なので、犬に積極的に与える必要はありません。嘔吐や下痢、消化不良を起こすおそれがあります。
まとめ

犬が食べて良いものと悪いものについて、一部ご紹介致しました。
犬に食べさせて良い食材であっても、与え方には注意が必要です。
また、与えすぎは肥満や栄養バランスの乱れにつながるので、愛犬に手作りごはんやトッピングごはんを与える場合は、十分注意しながら食材を有効活用しましょう。
その他、犬の手作りごはんのおすすめ食材は【犬の手作りごはんのおすすめ食材8選!】をご確認ください。

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うちのトイプー記事作成担当。犬の管理栄養士、犬の管理栄養士アドバンス、ドックトレーニングアドバイザー、ドックヘルスアドバイザー、愛玩動物救命士、愛玩動物介護士、ペットロスケアマネージャー、犬猫行動アナリストなどのペット関連資格を保有。愛犬との出会いをきっかけに「人と犬の生活をより良くするための力になりたい」という思いが強まり、犬の栄養学記事を主に執筆する。メスのチワワ×ミニチュアダックスフントのミックス犬2頭と共に暮らす。
Petime.Plus公式HP:https://petime-plus.com/

うちのトイプー開発責任者。犬の管理栄養士、愛玩動物救命士、ペット看護士資格、ペット介護士資格、ペットセラピスト資格、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザー、その他上級食育士、アレルギー対応食アドバイザーなど、数多くの資格を保有。過去にドッグトレーナーとして働き、現在は愛犬ゴールデンレトリバー、ドーベルマン(元保護犬)、ボルゾイ、ボーダーコリー、愛猫3匹と暮らす。愛犬バーニーズマウンテンドッグの腫瘍発覚後から、長年の間犬の生物学を学ぶ。