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興奮した愛犬が周囲に激しく吠えたてたり、突然暴れ出すと焦りますよね。
落ち着かせようとしているのになかなか興奮が収まらないと、飼い主さんとしてはいたたまれなくなるかもしれません。
また、念願だった子犬を迎えたのに、突然狂ったように暴れる子犬を前に呆然とした経験のある飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では犬が興奮する理由、落ち着かせる方法など、興奮している犬への対処法をご紹介します。

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犬が興奮する4つの理由

愛犬を落ち着きのある犬にするには、まずはどのような場面で興奮しやすいのかをきちんと観察することが大切です。
興奮してしまう原因を正しく理解しないまま落ち着かせようとしても、的外れな方法では効果が期待できません。
それどころか、より一層犬の興奮を煽ってしまうこともあるのです。
愛犬が興奮する理由をきちんと把握し、適切な方法で落ち着かせてあげましょう。
犬が興奮する理由:嬉しい、喜んでいる
人懐っこい、遊び好き、好奇心旺盛といった明るい気質を強く持ち合わせた犬は、嬉しさのあまりに興奮の度が過ぎてしまうことがあります。
犬が嬉しさで興奮するのはこんな場面
- 家に誰かが訪ねてきたとき
- 散歩の途中で犬と行き会ったとき
- ドッグランで複数の犬と出会ったとき
犬が嬉しさで興奮したときの行動
- いつもより高い声で鳴く
- 耳を後ろに倒す
- シッポを小刻みに激しく振る
- 体をくねらせるようにして少しもじっとしていない
- 突然走り出したあとなかなか止まらない
- だれかれかまわず飛びつく
- うれしょんをしてしまう
犬が興奮する理由:警戒している
犬は基本的に警戒心の強い生き物ですが、特に神経質な犬や臆病な犬は、何かに警戒することが過度の興奮につながることがあります。
犬が警戒で興奮するのはこんな場面
- 知らない人が近づいてきた
- 知らない犬や自分より大きな犬が近づいてきた
- 見慣れない人がいる
見慣れない人とは:警戒心の強い犬は、幼い子どもやお年寄りなど、飼い主家族にはいない年代の人に対し過剰に反応することがあります。

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犬が警戒で興奮したときの行動
- 激しく吠えたてる
- 背中の毛を逆立てる
- シッポを高く上げて激しく振る
- 耳をピンと立てる
- いかにも噛みつきそうな素振りをみせる
犬が興奮する理由:欲求不満によるストレス
犬は欲求不満によるストレスを抱えていると、飼い主にメッセージを伝えたくてやたらと吠えたり暴れたりすることがあります。
犬が欲求不満によるストレスで興奮するのはこんな場面
- 飼い主の留守中
- 飼い主が近くにいるにもかかわらずかまってもらえない
- 散歩や運動が足りていない
- お腹がすいているのに食事やオヤツをもらえない
- 飼い主が新しい家族ばかりをかまう
犬が欲求不満によるストレスで興奮したときの行動
- 飼い主の方を見ながら吠える
- 部屋の中で飼い主の近くをやたらとウロウロする
- 狂ったように自分のシッポを追い回す
- 落ち着きなく動き回り、あちこちで粗相をする
犬が興奮する理由:パニックに陥っている
犬は突発的な音に驚くと、パニックに陥って過度に興奮することがあります。
また、分離不安によるパニックも犬が興奮する原因の一つです。
犬がパニックに陥って興奮するのはこんな場面
- 打ち上げ花火の音
- 突然鳴り響くサイレンの音
- 雷
- 掃除機の音
- 飼い主さんのクシャミ
- チャイムの音
- 飼い主さんの姿が見えない
犬がパニックに陥って興奮したときの行動
- いきなり走り回る
- 狂ったように吠え続ける
- いきなり噛みついてくる
犬が狂ったように暴れるのはなぜ?

愛犬が突然狂ったように暴れ出したら、誰だってびっくりしますよね。
一見すると異常な行動のように思えるかもしれませんが、何かしらの理由があることがほとんどです。
特に子犬が家中をグルグル走り回るのは、犬の成長期によく見られる行動の一つと言えるでしょう。
もちろん子犬に限らず成犬や老犬が突然狂ったように暴れることもありますが、一般的には年齢を重ねていくと過度の興奮は減少傾向にあると考えられています。
子犬が狂ったように暴れる理由:エネルギーの発散
成長期の子犬はあり余っているエネルギーを発散しようとして、突然狂ったように暴れたり走り回ることがあります。
飼い主さんにしてみれば何ごとが起きたのかと驚くかもしれませんが、ひとしきり暴れたあとは疲れて大人しくなることがほとんどです。
やめさせようとして子犬の興奮を煽るより、落ち着くまで見守ってあげましょう。
成犬や老犬が狂ったように暴れる理由:ストレス・パニック・分離不安症
成犬や老犬が突然狂ったように暴れたり走り回るとき、そこには必ず原因があるはずです。
- 運動不足やコミュニケーション不足によるストレス
- 雷・打ち上げ花火・工事の音・掃除機の音などによるパニック
- 飼い主さんの姿が見えない不安からパニックを起こす分離不安症
犬がシャンプー(お風呂)のあと暴れる理由はストレスからの解放感
犬はシャンプー(お風呂)が終わったあと部屋中をドタバタ駆け回ったり、狂ったように暴れることがあります。
床に背中をこすりつけながら大暴れされると、「せっかくきれいに洗ったのに!」と頭を抱えたくなりますよね。
しかし、犬がシャンプーの後で大暴れするのには理由があります。
シャンプーは押さえつけられて全身を洗われ、犬にとってあまり好ましくない行為です。
そのため、拘束された時間が終わったストレスからの解放感で興奮するのではないかと考えられています。

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興奮する犬の7つの対策

愛犬の興奮を抑えるときに大切なのは次の2つです。
- 犬のいる環境を整えて、できるだけ興奮させない
- 飼い主は冷静に対処できるよう、落ち着いた態度に興奮した犬に接する
愛犬が興奮して騒ぎ立てていると、誰しも焦るものです。
しかし、飼い主さんが焦れば焦るほど犬の興奮は高まる一方になるでしょう。
興奮している犬を落ち着かせるには、「冷静に」「イライラせずゆったりとしたテンポで」「低めの声」が効果的です。
犬が興奮する原因そのものを取り除く
インターホンの音に興奮するなら、インターホンの音そのものを愛犬が気にならない音量に設定したり、インターホンが鳴ると良いことが起こるトレーニングをすると効果的です。
また、愛犬が窓の外を見て興奮する場合は、犬の居場所を窓の外が見えない場所に変更しましょう。
待て・お座り・伏せなどのコマンドを強化する
待て・お座り・伏せなどの服従のコマンドがしっかり入っていると、犬は興奮状態を早く抜け出すことができます。
興奮して吠えたり暴れたりしても良いことはなく、服従のコマンドに従うと褒めてもらえたりご褒美がもらえるなどの「良いことが起こる」と理解させることが大切です。
なお、犬の基本的なしつけ方法の詳細は【必ず必要!犬の5つの基本しつけと方法】で紹介しております。
あり余ったエネルギーを発散させる
牧羊犬や使役犬などスタミナ抜群の犬は、運動不足のせいでエネルギーがあり余って興奮するのかもしれません。散歩の時間を長めにとったり、いつもより早歩きをするなどし、運動強度を上げてあげましょう。
心地よく疲れている犬は、無駄に吠えたり暴れたりするよりぐっすり眠りたがります。
無視して相手にしない
犬が興奮した時に飼い主さんが大声で叱りつけてしまうと、叱られているのではなく一緒に盛り上がってくれていると勘違いすることがあります。
飼い主さんにかまってほしくて興奮している愛犬を無視するのは気が引けるかもしれませんが、無視は冷静さを取り戻すきっかけになるはずです。
興奮が静まったら遊んだりご褒美をあげるなどし、落ち着いてる方が良いことがあると理解させましょう。
ハウストレーニングをする
サークル・ケージ・クレートなどが犬の安全地帯として機能していると、興奮を鎮めて落ち着きを取り戻しやすくなります。
ただし、無理矢理閉じ込めてしまうと安心できる安全地帯にはなりません。
日頃からサークルやケージが犬のテリトリーになるよう、ハウストレーニングをしておくことが大切です。
なお、ハウストレーニングの詳しい方法は【犬のハウスのしつけ法と嫌がる犬の対処法】をご確認ください。
驚かせて興奮を鎮める
突発的な音をたてたりいきなり犬の鼻先に霧吹きで水をかけると、犬はびっくりして冷静さを取り戻すことがあります。
ただし、頻繁にやりすぎると犬が慣れてしまい、効果が薄れてしまうかもしれません。
また、驚くことでかえって犬の興奮を煽ることもありますので、使いどころはしっかりと見極めましょう。
抱きしめたり撫ぜて安心させる
怯えや不安で興奮している犬は、飼い主さんが優しく抱きしめたり撫ぜることで、落ち着きを取り戻すことがあります。
ただし、吠えたり暴れたりしようとしている犬を無理矢理押さえつけるような抱きしめ方は、逆効果になるためNGです。
落ち着いた犬にするための子犬の育て方
子犬を落ち着きのある犬に育てるポイントは、次の3つです。
遊びたい・動きたいという子犬の欲求を満足させる
子犬を健全な犬に育てるには、お散歩や運動で体を動かすのはもちろん、知的好奇心を満たすことも大切です。
「待て」「お座り」「伏せ」といった服従訓練や、リーダーウォークは子犬の考える力を育て、落ち着きのある犬へと成長させます。
何をしたら飼い主が喜ぶのかきちんと理解させる
子犬が吠えたり走り回っている時、飼い主さんが大声で叱ってしまうと、飼い主さんが喜んでいると勘違いすることがあります。
何かを新しく教えることより、間違えて覚えたことを修正することの方が大変です。
はしゃぐと飼い主さんが喜ぶと勘違いさせないように注意しながら子犬をかまってあげましょう。
毎日のコミュニケーションで信頼関係を築く
「そばにいると安心できる飼い主さん」こそが、子犬を落ち着きのある犬に育てる重要なポイントと言えるでしょう。
子犬が可愛いからとただ猫可愛がりするのではなく、して良いことと悪いことの区別をしっかりと教えつつ、毎日穏やかな愛情を注ぐことが大切です。
興奮する原因を知ることが対策の第一歩

愛犬の興奮をきちんと抑えられないと、飼い主さん自身や愛犬だけではなく、周囲の人や犬にまで危険が及ぶこともあります。
犬の興奮を闇雲に叱りつけたり、力で押さえつけようとしても効果は期待できません。
なぜ愛犬が興奮するのかをきちんと理解し、そのうえで適切な対策をとることが大切です。
なお、「うちのトイプー」では犬のしつけについて幅広く紹介してます。
興味がある方は【犬のしつけカテゴリー】をご確認ください。

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過去にブリーディング、ドッグショー、犬の飼い方相談を中心にインターネットペットショップ店長として東奔西走。これまで一緒に過ごした愛犬は、ジャーマンシェパード、フラットコーテッドレトリーバー、柴犬、北海道犬、イタリアングレイハウンド、ミニチュアシュナウザー、パグ×パピヨンのMIX。現在は13才のMシュナウザーとともにペット関連中心のライターとして活動中。

うちのトイプー開発責任者。犬の管理栄養士、愛玩動物救命士、ペット看護士資格、ペット介護士資格、ペットセラピスト資格、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザー、その他上級食育士、アレルギー対応食アドバイザーなど、数多くの資格を保有。過去にドッグトレーナーとして働き、現在は愛犬ゴールデンレトリバー、ドーベルマン(元保護犬)、ボルゾイ、ボーダーコリー、愛猫3匹と暮らす。愛犬バーニーズマウンテンドッグの腫瘍発覚後から、長年の間犬の生物学を学ぶ。