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犬の皮膚と免疫力に関係があるのは知っていましたか?特にトイプードルは、体質的に皮膚病にかかりやすいため、免疫力を下げないように気をつける必要があります。
また、皮膚病は一度発症すると、完治まで時間がかかるケースが多いため、皮膚病を発症しない為にも常に免疫力を高く保っておくことが大切です。
今回は、トイプードルを飼っている(迎える準備をしている)飼い主さんや、トイプードルの免疫力を高めたい飼い主さんの為に、トイプードルと皮膚と免疫力の関係性や愛犬の免疫力を高める方法などについて詳しくご紹介します。

トイプードルに多い皮膚病

トイプードルは、特有の毛の周期と皮脂の分泌が多いことから、皮膚病を発症しやすい犬種です。
ここでは、トイプードルに多い皮膚病の特徴を簡単にご紹介します。
なお、トイプードルに多い皮膚病やその他の病気を詳しく知りたい方は、【トイ・プードルについてトイプー専門家が詳しく解説!】をご確認ください。
トイプードルに多い皮膚病:脂漏症
- 皮膚のべたつき
- 皮膚が硬くなる
トイプードルに多い皮膚病:マラセチア皮膚炎
- 正常な犬の皮膚にもマラセチアは存在する
- 何かしらの異常によりマラセチアが異常に増えると病気になる
トイプードルに多い皮膚病:犬アトピー性皮膚炎
- 主な症状が痒み
- 季節によって痒みが強くなる
トイプードルに多い皮膚病:毛周期の異常
- ホルモン異常
- 毛艶が悪い
- 毛量が減る
トイプードルに多い皮膚病:心因性疾患
- 四肢(特に前)を舐める
- 舐める事で状態が悪くなる
- 薬が効かない事がある

犬の皮膚と免疫力の関係

免疫力とは、健康を害する恐れのあるウイルスなどから、身体を防御するための機能のことです。
つまり、免疫力が下がると防御機能が上手く働かないため、さまざまな健康トラブルを引き起こす恐れがあります。
また、免疫力が原因となる病気は、猫よりも犬の方が多いと言われています。
そして、皮膚病も免疫力が下がることで起こるケースもあるので、愛犬の皮膚の健康状態を保つためには、免疫力を下げないようにする事が大切です。
免疫力と関係する皮膚病
数多くある皮膚病の中から、免疫力の低下が原因で引き起こされる皮膚病をご紹介します。
また、犬アトピー性皮膚炎・マラセチア皮膚炎・脂漏症(皮膚のサイクル異常により皮膚が乾燥してしまったり、脂っぽくなる病気)は、それぞれが悪影響を与える皮膚病です。
何かしらの皮膚病を発症している場合、他の皮膚病を併発しやすいので、免疫力を高めて併発させないことが大切です。
免疫力が下がっている証拠⁉︎:犬アトピー性皮膚炎
犬アトピー性皮膚炎は、免疫力の低下や生活環境、体質などが原因となる発症するアレルギーで、発症する犬種・年齢・場所もさまざまなであるのも特徴です。
犬アトピー性皮膚炎は、まず痒みの症状が現れ、身体をかくことで出血したり、抜け毛などの症状につながります。
出血などが固まりかさぶたになっても、痒みからかいて剥がしてしまうため、治療を行わないと悪化し続けてしまいます。
なお、犬のアトピー性皮膚炎について詳しく知りたい方は【犬のアトピー性皮膚炎の症状や治療法、ケア方法など】をご確認ください。
免疫力が下がっている証拠⁉︎:膿皮症
膿皮症は、免疫力が下がったり、皮膚のバリア機能が低下することで、皮膚にもともと存在する菌が異常に増えて発症する皮膚病です。
膿皮症の症状は、痒みだけでなく、皮膚に湿疹が(赤みのあるニキビのようなもの)出来たり、脱毛やふけなどもみられます。
身体全体に症状が出る恐れがありますが、特におなかや脇、太ももの内側に症状が見られるケースが多いのが特徴です。
免疫力が下がっている証拠⁉︎:マラセチア皮膚炎
マラセチア皮膚炎は、病名にもなっている「マラセチア」と呼ばれるカビの一種によって発症する皮膚炎です。
膿皮症と同様に、免疫力が下がったり、皮膚のバリア機能が低下することで、マラセチアが異常に増えて発症する皮膚病です。
マラセチア皮膚炎は、痒みや身体のべたつき(口・耳・足の先・脇・太ももの内側など)が起こり、膿皮症特有のニオイを発することがあります。
なお、マラセチア皮膚炎について詳しく知りたい方は【犬のマラセチア皮膚炎とは?症状や一般的な治療法など】をご確認ください。
犬の免疫力の高め方

愛犬の免疫力を高める方法は主に「食事管理」・「ストレスをかけない」・「適度な運動」です。これらの免疫力を高める方法について詳しくご紹介します。
愛犬の免疫力UPのコツ!:食事管理
免疫力を高めるには食事管理が欠かせません。なぜなら、身体の中にある免疫細胞の6~7割近くは、腸管に集中しているからです。
そのため、腸内環境を整える為に、腸内の細菌を増やしてあげましょう。
オリゴ糖が含まれる食材
- リンゴ
- バナナ
- さつまいも
オリゴ糖が含まれる食材はカロリーが高いものが多いので、与えすぎないようにしましょう。
食物繊維を含む食材
- とうもろこし
- 大根
- キャベツ
- ごぼう
食物繊維を含む食材は、愛犬が消化不良を起こさないようにペースト状にしたり、細かくカットして与えましょう。
なお、今回ご紹介食材について詳しく知りたい方は、下記のリンク先で解説しています。
- とうもろこしについて詳しく知りたい方は【犬はとうもろこしを食べても大丈夫?与え方や注意点】をご確認ください。
- 大根について詳しく知りたい方は【犬に大根を与えても大丈夫!与え方や注意点】をご確認ください。

発酵食品
- プレーンヨーグルト
- 納豆
与える時は味付けをしないように注意してください。
愛犬の免疫力UPのコツ!:ストレスをかけない
免疫力は、過剰なストレスによって自律神経が乱れる事で低下するケースもあります。そのため、愛犬にストレスがかからない様に心掛けて下さい。
愛犬と触れ合う時間を増やしてあげるなどして、愛犬の性格や体調に合わせてストレスを取り除いてあげましょう。
また、適度な運動は必須。少なすぎても多すぎてもストレスの原因になります。
愛犬の免疫力UPのコツ!:適度な運動
愛犬の免疫力を上げるには、適度な運動が必要です。身体の温度が下がると同時に免疫力が落ちるため、適正な体温を維持するために筋肉量を維持する必要があります。
もちろん、適度な運動量は愛犬の年齢・体調・犬種などによって異なるため、愛犬に合わせて調整しましょう。
トイプードルの場合は、15分から30分程のお散歩を1日2回に分けて行うのが理想といわれていますが、同じトイプードルであっても適度な運動量には個体差があります。
適度な運動量を把握するには、愛犬の様子を観察してください。運動不足でストレスが溜まっている様子がないか、逆に運動のしすぎで疲労が溜まっていないかを見極める必要が大切です。
また、夏など暑い時期には体温が上がりすぎないように、早朝や夕方などに散歩をして暑さが厳しい時間帯を避けてるなどの工夫をしてあげましょう。
夏は熱中症だけでなく、肉球のやけどにも注意が必要です。気温が高い時のアスファルトは想像以上に高温なため、出来るだけ避けるようにしましょう。
愛犬の健康な皮膚のために

今回は、トイプードルと皮膚と免疫力の関係性や愛犬の免疫力を高める方法などについて詳しくご紹介しました。
犬の皮膚病は発症すると完治まで時間がかかることが多く、愛犬のQOL低下につながります。
愛犬に健康で元気に過ごしてもらうためにも、バランスの取れた食事管理やストレスを溜めない生活、適度な運動を心掛けてください。
なお、トイプードルについて詳しく知りたい方は【トイプードルカテゴリー】をご確認ください。


うちのトイプー記事作成担当。犬の管理栄養士、犬の管理栄養士アドバンス、ドックトレーニングアドバイザー、ドックヘルスアドバイザー、愛玩動物救命士、愛玩動物介護士、ペットロスケアマネージャー、犬猫行動アナリストなどのペット関連資格を保有。愛犬との出会いをきっかけに「人と犬の生活をより良くするための力になりたい」という思いが強まり、犬の栄養学記事を主に執筆する。メスのチワワ×ミニチュアダックスフントのミックス犬2頭と共に暮らす。
Petime.Plus公式HP:https://petime-plus.com/

うちのトイプー開発責任者。犬の管理栄養士、愛玩動物救命士、ペット看護士資格、ペット介護士資格、ペットセラピスト資格、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザー、その他上級食育士、アレルギー対応食アドバイザーなど、数多くの資格を保有。過去にドッグトレーナーとして働き、現在は愛犬ゴールデンレトリバー、ドーベルマン(元保護犬)、ボルゾイ、ボーダーコリー、愛猫3匹と暮らす。愛犬バーニーズマウンテンドッグの腫瘍発覚後から、長年の間犬の生物学を学ぶ。