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子犬をお迎えしたばかりの飼い主さんの中には、「子犬がずっと吠える」と頭を抱えている人も多いのではないでしょうか。
言葉が話せない犬にとって吠えることは、自分の気持ちを伝える手段の1つでもありますが、吠えて良い時と吠えてはいけない時を正しく教えてあげる必要があります。
今回は、子犬が吠えると悩む飼い主さんや子犬をお迎えしたばかりの飼い主さんのために、子犬が吠える原因と対策法やしつけ方法についてご紹介します。

子犬が吠える原因は?

私たち人間が声を出して喋ることが当たり前のように、犬は吠える生きものです。犬にとって吠えることはコミュニケーションの手段の1つで、吠えるのには必ず理由があります。
しかし、犬が必要以上に吠えると人間にとっては問題行動となり、「犬の吠える声がうるさい」とご近所トラブルに発展してしまうことにもなりかねません。
子犬が必要以上に吠える原因は様々ありますが、子犬が吠えたときの飼い主さん自身の行動に問題があり、吠えることを助長させてしまっていることも多いです。
【子犬が吠える主な原因】
- 不安や恐怖を感じている
- 遊び足りていない
- 運動不足
- ストレス
- 要求がある
- 吠えて良い時とダメな時が分からない
子犬に限らず、すべての犬にとって吠え続けることは体力の消耗だけでなく、喉に負担がかかります。
また、臍ヘルニア、鼠径ヘルニア、会陰ヘルニアといった病気を持つ犬では、腹圧が強くかかることで悪化させる恐れがあるため、吠えることを上手にコントロールしてあげましょう。
なお、犬のストレス対策に悩んでいる方は【トイプードルのストレス対策方法】をご確認ください。

子犬が吠えるときの対策方法

子犬が吠えるのをやめさせるためには、なぜ子犬が吠えるのか、その原因や理由を突き止め、適切に対処してあげることが大切です。
ここでは、子犬が吠えるときの対策方法を原因別にご紹介します。
子犬が吠える時の対策方法:ケージ編
子犬がケージの中で吠えるときは、ケージの中にいる事自体が不安や恐怖といったものからなのか、遊び足りていなくて「もっと遊びたい」というものなのか見極めなければいけません。
対策方法として、子犬のあり余る体力を使わせるために、散歩の距離を伸ばす、とにかくたくさん遊ぶなど工夫してあげましょう。
夜に飼い主さんが寝ると吠える場合は、姿が見えないことで不安や恐怖、寂しいといった気持ちから吠えてしまいます。
寝室のドアを開けたままにして飼い主さんの姿が見えるようにしたり、寝室内にケージを設置する、お迎えしたばかりの場合はしばらくケージのそばで寝てあげるなど、子犬が安心できる状況を作ってあげることが大切です。
また、薄明りをつけておくと安心する、テレビの音が聞こえると安心する、ケージを毛布などで覆うことで安心するなど、子犬の性格によって異なりますが、性格に合わせた対策方法をしてあげましょう。
なお、散歩のしつけについて詳しく知りたい方は【犬の散歩のしつけ方法やしつけ時の注意点など】をご確認ください。
子犬が吠える時の対策方法:お留守番編
子犬がお留守番をするときに吠えるのは、一人になる不安や寂しいといった気持ちからです。
中には、子犬が一人で留守番中に外で大きな音がしたなど、怖いことがあった場合であれば尚更、飼い主さんに行ってほしくないと吠えることもあるでしょう。
テレビや電気をつけたままにしておいてあげることも対策方法の1つですが、知育トイや子犬が遊んでも安全なおもちゃなどを用意して、一人遊びで上手に時間を潰せるようにしてあげましょう。
子犬が吠える時の対策方法:警戒編
子犬はいつから吠えるようになるか知っているでしょうか。子犬は生後5ヶ月頃になると警戒心が芽生えてくるため、吠えやすくなります。
子犬のしつけは、いつから行うかを悩む飼い主さんも少なくありませんが、警戒から吠えることを少しでも抑えるために、生後5ヶ月までの間に警戒心を強く持たせないための社会化トレーニングをしておきましょう。
もちろん、生後5ヶ月を過ぎても社会化トレーニングは可能ですので、いろいろな場所でたくさんの刺激に触れさせてあげてください。

子犬が吠えるときのしつけ法

子犬が吠えるのをやめさせる対策法に合わせて、子犬が吠えるときのしつけ法もマスターしましょう。
ここでは、子犬が吠えるときのしつけ法を原因別にご紹介します。
なお、子犬をお迎えしたばかりの飼い主さんは【子犬期に行っておきたい基本のしつけや方法】も合わせてご確認ください。
子犬が吠える時のしつけ方法:ケージ編
子犬がケージから出たいと吠えるときは、基本的に飼い主さんが反応をしないことが大切です。これは、子犬の存在を無視するわけではなく、吠えられても反応を示さないという意味です。
もちろん、子犬の状態や状況によって異なりますが、基本は無反応で子犬が吠えるのをやめたら、たくさん褒めてケージから出してあげましょう。
子犬が吠える時のしつけ方法:要求編
何かして欲しいと要求の気持ちから吠える子犬には、「お座り」や「待て」といったコマンドを出して落ち着かせてあげましょう。
要求があって吠える時には「無視してしまうことがしつけだ」と思っている飼い主さんも少なくありませんが、子犬は要求が伝わってないと思ってますます吠えるということになってしまいます。
子犬が要求から吠えるときは、無視をするのではなくコマンドを出して、子犬が吠えるのをやめてくれたらたくさん褒めて、おやつをあげたり遊んであげるましょう。
そうすれば、子犬は吠えなければ良い事があると学習してくれます。
このしつけ法は、お散歩中に他の人や犬に遊んで欲しくて吠えるときのしつけにも利用できます。
なお、犬の要求吠えについて詳しく知りたい方は【犬の要求吠えの原因は?適切なしつけ法とは?】をご確認ください。
子犬が吠える時のしつけ方法:お留守番編
子犬がお留守番する時に吠える場合は、一人でいることに慣れさせるしつけを行いましょう。
いきなり長時間のお留守番をさせると、「飼い主さんが帰ってこないのではないか」と不安になり吠え続けてしまいます。
最初は数十秒や数分の間、飼い主さんの姿を隠すところからはじめ、徐々に時間を延ばして飼い主さんの姿が見えないことに慣れてもらうことが大切です。
このしつけ法は、ケージから飼い主さんの姿が見えなくて吠える子犬のしつけにも利用できます。
また、いつも一緒にいてあげることは良い事ですが、犬はずっと一緒にいることで飼い主さんに依存してしまう「分離不安症」という病気になってしまうことがあります。
分離不安症になると自傷行為や破壊行動を起こすようになったり、吠え続けてしまうようになり、場合によっては投薬治療が必要になることも・・。
そのため、子犬の頃から少しずつ一人でいることに慣れさせることはとても大切です。ただし、長時間留守番させるのは、極力避けましょう。
子犬が吠えるときのしつけを行う場合に注意すべきPoint
子犬が吠えると、「うるさい!」と大きな声で怒る飼い主さんもいかもしれません。
しかし、大きな声で怒るのは逆効果なだけでなく、子犬の信頼を失ってしまう恐れがあるため、やめてください。もちろん、叩いたりするのも絶対にNG。
子犬にとって「うるさい」という言葉の意味はわからず、仮にその時に吠えるのをやめたとしても、それはただ驚いたり恐怖を感じただけです。
また、子犬によってはその声に負けじと吠えるようになったり、逆に飼い主さんが喜んでいると勘違いしてしまうこともあります。
ついつい「うるさい!」と怒りたくなってしまう気持ちもわかりますが、大きな声で怒ることはしつけにはならないので注意してください。
子犬が吠えるのは理由がある!吠えるときは適切に対処してあげよう

今回は、子犬が吠える原因と対策法やしつけ方法についてご紹介しました。
子犬が吠えるのは、子犬なりの理由があるからですが、吠え続けることは子犬にとってストレスがかかり、本来は子犬もそこまで吠えたくないと思っているはずです。
子犬が吠える原因や理由について、飼い主さんがしっかり考えてあげることが解決に繋がります。子犬が吠えるときのしつけは「いつからいつまで」といった期間はなく、成犬になってからも続くもの。
しつけをコミュニケーションの一環として、飼い主さん自身も楽しんで取組んでいきましょう。
なお、愛犬のしつけに悩んでいる方は【犬のしつけカテゴリー】も合わせてご確認ください。


うちのトイプー記事作成担当。ペットフーディスト、動物介護士、ペット看護士、ペットセラピスト、トリマー・ペットスタイリスト、JKC愛犬飼育管理士の資格を保有。虹組愛犬の介護をきっかけに犬の健康や介護の在り方について考えるようになり、わんこのスペシャリストを目指して日々勉強中。17歳のMダックスと16歳のチワックスと暮らす。

うちのトイプー開発責任者。犬の管理栄養士、愛玩動物救命士、ペット看護士資格、ペット介護士資格、ペットセラピスト資格、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザー、その他上級食育士、アレルギー対応食アドバイザーなど、数多くの資格を保有。過去にドッグトレーナーとして働き、現在は愛犬ゴールデンレトリバー、ドーベルマン(元保護犬)、ボルゾイ、ボーダーコリー、愛猫3匹と暮らす。愛犬バーニーズマウンテンドッグの腫瘍発覚後から、長年の間犬の生物学を学ぶ。