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愛犬とスキンシップを取っていると、不意に愛犬の口臭が気になった経験はありませんか?
いぬのきもちの調査結果では、アンケートに参加した飼い主さんの66%が、「愛犬の口臭が気になったことがある」と回答しています。
また同じ調査で、「こまめに愛犬の歯磨きをしている」と回答した飼い主さんが28%と低い傾向にあり、愛犬の口臭ケアの難しさが伺えます。
今回は、愛犬の口臭に悩んでいる飼い主さんや、愛犬が歯磨き嫌いでどうすれば良いのか悩んでいる飼い主さんのために、犬の口臭の原因と自宅でできる歯磨き練習方法などについて詳しくご紹介します。
※参考:いぬのきもち,犬の口臭ケアに関するアンケート,2021年8月30日閲覧
https://dog.benesse.ne.jp/survey/924d39f5-9e17-47b9-a569-74e70558d86f

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犬の口臭の原因は?

犬の口臭の原因を知ることは、愛犬の健康管理において非常に重要です。中には、愛犬の健康状態のSOSが潜んでいる可能性もあり、見逃してしまうと大きな健康トラブルを引き起こす危険性があります。
また、原因を知ることで効果的に愛犬の口臭ケアを行えるでしょう。
なお、口臭だけでけでなく、愛犬の病気でお悩みの飼い主さんは【犬の病気カテゴリー】もご確認ください。
口臭の原因が内臓にある場合
犬の口臭の原因は、口の中ではなく内臓トラブルが原因となっている場合があります。なお、問題がある箇所によって口臭が異なるため、愛犬の口臭と照らし合わせてみてください。
胃に関する病気
愛犬の口臭が「酸っぱい」場合は、胃に関する健康トラブルを起こしているかもしれません。
胃の状態が悪化すると、胃酸の分泌が多くなってしまい口臭の原因となります。
腎臓・肝臓に関する病気
愛犬の口臭から「アンモニア臭」がする場合は、腎臓や肝臓に異常があるおそれがあります。
腎臓や肝臓が正常に機能しないため、老廃物などが溜まり臭いを発するからです。
腸閉塞
愛犬の口臭が「便に近い臭い」の場合は、腸閉塞を発症しているおそれがあります。
腸閉塞には、腸の機能が原因となるケースと、腫瘍や異物など何かしら物理に原因のケースがあり、どちらでも臭いと嘔吐などの症状が出ます。
口臭の原因が口内環境にある場合
口内環境の悪化は口臭の問題だけでなく、酷くなると身体全体に悪影響を及ぼすことがあるため、大変危険です。
炎症
口内に炎症を起こす原因はさまざまですが、多くみられるケースは歯周病が原因です。炎症を起こすと、腫れや痛みなどの症状が出るため、ごはんを食べなくなり、他の健康トラブルを引き起こすおそれがあります。
そのため、愛犬の口臭が気になり出した時は、悪化する前に獣医師に相談しましょう。
歯周病
愛犬の口臭が「腐敗臭(何かが腐ったような臭い)」の場合は、歯周病を疑います。歯周病は悪化すると、歯以外の健康を害する可能性がある危険な病気です。
口臭以外にも、歯肉の晴れや出血、歯茎の腫れや赤みなどの症状があります。
なお、歯周病を予防するためには、定期的な歯磨きが欠かせません。
腫瘍
あまり認知度が高くありませんが、犬の口内にも腫瘍ができます。悪性の腫瘍だと、「歯周病と似た腐敗臭」や、出血やよだれの量が増えるなどの症状があらわれます。
悪化すると多くの悪影響を及ぼすため、愛犬の口臭が強くなり腐敗臭を放つようになった場合には、早めに獣医師に相談してください。

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犬の口臭ケアの方法

犬の口臭ケアの方法はさまざまですが、大きく分けると動物病院で行う犬の口臭ケアと、自宅で行う犬の口臭ケアの2種類です。
動物病院での犬の口臭ケア
動物病院での犬の口臭ケアとして、歯石の除去(スケーリング)があります。歯石を除去する方法には、麻酔を使用する方法としない方法があり、どちらもリスクが伴いますが効果は大きいです。
全身麻酔をすると、表面の歯石だけでなく裏側や歯周ポケットの歯石まで取り除くことが可能ですが、麻酔のリスクがあります。
一方で麻酔を使用しない方法では、麻酔のリスクを気にする必要がありませんが、裏側や歯周ポケットの歯石まで除去することが難しく、表面の歯石除去のみしかできません。
それぞれにメリットデメリットが存在しますが、可能な限りリスクを負うことのないように、愛犬の口臭ケアを習慣化しましょう。
自宅でできる犬の口臭ケア
自宅でできる犬の口臭ケアとしては、歯磨きがメインになります。シンプルに感じるかもしれませんが、1番効果が期待できるため、人と同じように食後や寝る前の習慣として歯磨きを行いましょう。
他の犬の口臭ケアとして、歯磨きガムや歯磨きトイなどがあります。歯磨きでは届かない箇所やどうしても時間が取れない時などに、補助的な犬の口臭ケアとして使用すると良いでしょう。
また、歯磨きガムの食べ過ぎや丸飲みによる窒息、歯磨きトイの衛生管理などには十分注意が必要です。
歯磨きが嫌いな犬の歯磨き練習方法

歯磨きは犬の口臭ケアに効果的な方法ですが、初めは嫌がる犬が多いため、出来るだけ早いうちに慣れさせるようにしましょう。
そのため、基本的なしつけを始めるタイミングで、歯磨きも始めることがオススメです。
なお、歯磨きと同じく大切なしつけについては、【必ず必要!犬の5つの基本しつけと方法】をご確認ください。

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子犬と成犬の歯磨きトレーニング
子犬の乳歯が生え変わる期間は赤みが出やすいため、注意しながら歯磨きシートやガーゼを使用して優しく歯磨きを行ってください。
成犬の場合は、子犬の時期よりも時間がかかるかもしれませんが、焦らずに歯磨きのトレーニングをしましょう。
子犬も成犬も、歯磨きにマイナスなイメージを持たせないように注意しながら、楽しく歯磨き練習をしてください。
人用の歯磨き粉には、犬が摂取すると危険な「キシリトール」が含まれていますので、絶対に使用しないでください。
キシリトールが有害である理由については、【犬に絶対与えてはいけない食べ物!10選】をご確認ください。
歯磨き練習方法
歯磨きの練習は、焦らずに段階を踏んで行いましょう。1つ1つの段階を嫌がらず行えるようになったら次の段階に行くようにしてください。
もしも、段階をあげて嫌がるようであれば、段階を下げるか短い時間行い少しずつ慣れさせます。
①口まわりに触れる
まずは、口まわりに触れられることに慣れさせましょう。触れたらおやつをあげて、少しずつ触る時間を長くしていきます。
②歯茎や歯に
歯茎や歯に触られることに慣れてもらいます。口を無理に開けさせることはせずに、唇をめくって優しく触りましょう。触れたらおやつをあげてください。
③指を口の中へ
実際に口の中に指を入れます。口の前側から指を入れて、徐々に奥へ指を進めましょう。
④指を使った歯磨き
この段階から歯磨きを行います。指に市販されている歯磨きシートなど(湿らせたガーゼでも可)を巻き付けて、歯を磨いていきましょう。
⑤歯ブラシ
指での歯磨きが出来るようになったら、歯ブラシを使用しましょう。犬用の歯磨きジェルなどを使うとより効果が期待できます。
奥歯や犬歯は歯石が溜まりやすいので、無理のない範囲で意識して磨くようにしてください。
愛犬の口臭ケアは健康維持に大切!

今回は、犬の口臭ケアを中心に口臭の原因などをご紹介しました。
愛犬のごはんや運動などの健康管理だけでなく、愛犬の口臭ケアも意識することで、より愛犬の健康を守ることができます。
慣れないうちは大変かもしれませんが、毎日歯磨きなどの犬の口臭ケアを習慣化できるように、愛犬と共に頑張りましょう。
その他犬のケア方法についての情報は【犬のケア方法カテゴリー】をご確認ください。

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うちのトイプー記事作成担当。犬の管理栄養士、犬の管理栄養士アドバンス、ドックトレーニングアドバイザー、ドックヘルスアドバイザー、愛玩動物救命士、愛玩動物介護士、ペットロスケアマネージャー、犬猫行動アナリストなどのペット関連資格を保有。愛犬との出会いをきっかけに「人と犬の生活をより良くするための力になりたい」という思いが強まり、犬の栄養学記事を主に執筆する。メスのチワワ×ミニチュアダックスフントのミックス犬2頭と共に暮らす。
Petime.Plus公式HP:https://petime-plus.com/

うちのトイプー開発責任者。犬の管理栄養士、愛玩動物救命士、ペット看護士資格、ペット介護士資格、ペットセラピスト資格、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザー、その他上級食育士、アレルギー対応食アドバイザーなど、数多くの資格を保有。過去にドッグトレーナーとして働き、現在は愛犬ゴールデンレトリバー、ドーベルマン(元保護犬)、ボルゾイ、ボーダーコリー、愛猫3匹と暮らす。愛犬バーニーズマウンテンドッグの腫瘍発覚後から、長年の間犬の生物学を学ぶ。