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トイプードルの子犬の体重は日ごとに増え続け、子犬を迎えた飼い主さんから「いつまで大きくなるの?」というような質問をされることもあります。
トイプードルの成長や体重には個体差がありますが、ある程度の目安を知っておくことで体重管理にも役立ちます。
今回は、トイプードルの飼い主さんはもちろんこれからトイプードルをお迎えしたいと思っている人のために、トイプードルの平均体重や体重管理が大切な理由についてご紹介します。
なお、「うちのトイプー」ではトイプードルに関する情報を幅広くご紹介しておりますので、興味がある方は【トイプードルカテゴリー】をご確認ください。

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トイプードルはいつまで大きくなる?

生後3ヶ月齢ほどでお迎えしたトイプードルはとても小さいのですが、日ごとに成長する姿にいつまで大きくなるのかと疑問を持つ飼い主さんも少なくありません。
トイプードルはいつまで大きくなるかは個体差がありますが、生後6~7ヶ月齢まで急激に成長し、その後の成長は緩やかになります。
トイプードルがいつまでも大きくなり続けるわけではなく、生後8~10ヶ月齢頃でほぼ成犬時の大きさになるのが一般的です。
しかし、トイプードルに限らず犬の成長がいつまで続くかは誰にも予測ができず、1歳半くらいまで成長したトイプードルもいるため、「いつまで成長するかな?」と楽しみに見守ってあげましょう。
注意してほしいのは、いつまでも成長するトイプードルに不安になり、これ以上大きくなってほしくないと与えるごはんの量を少なくすることはやめてください。
「成長時にごはんの量を少なくすれば小さいまま育ちます」と言うペットショップの店員さんもいますが、ごはんの量を減らせば成長しないというのは誤った情報です。
生まれ持った遺伝子によって成長したときの体の大きさは決まっているため、成長期は十分に栄養を与えてあげてくださいね。
トイプードルの月齢別体重目安

トイプードルがいつまで大きくなるかのおおよそがわかった上で、子犬がちゃんと成長しているかを知ることは、その後の成長にも関わりとても大切なことです。
トイプードルの月齢別体重推移の目安
トイプードルが成犬になった時の予測体重によって子犬の月齢別体重も異なりますが、予測体重は、【生後2ヶ月齢の体重×3】もしくは【生後3ヶ月齢の体重×2】で計算されています。
成犬時の予測体重 | 2.5kg | 3.0kg | 4.0kg |
生後2ヶ月齢 | 0.8kg | 1.0kg | 1.3kg |
生後3ヶ月齢 | 1.2kg | 1.5kg | 2.0kg |
生後4ヶ月齢 | 1.6kg | 2.0kg | 2.6kg |
生後5ヶ月齢 | 2.2kg | 2.6kg | 3.7kg |
生後6ヶ月齢 | 2.3kg | 2.8kg | 3.8kg |
生後7ヶ月齢 | 2.4kg | 2.9kg | 3.9kg |
生後8ヶ月齢 | 2.5kg | 3.0kg | 4.0kg |
トイプードルの月齢別体重はあくまでも目安であり、それぞれのトイプードルによって異なるため、参考程度にしておきましょう。
また、悪質なペットショップやブリーダーでは、小さいトイプードルのほうが購入されやすいからと子犬に与えるごはんの量を減らして、わざと体重を少なくしていることもあるので注意してください。
トイプードルの成犬時の体重目安は?

トイプードルにはタイニープードルやティーカッププードルなど、様々なサイズがありますが、JFC(ジャパンケネルクラブ)でトイプードル以外は正式な犬種として認められていません。
その理由に、タイニープードルやティーカッププードルとして購入しても、トイプードルの大きさになってしまうことがあるためです。とは言え、成犬時の体重の目安は知っておきたいですね。
トイプードルの体重目安は3~4kg程度
トイプードルの成犬時の体重の目安は3~4kg程度で、体高は24~28cmが理想とされています。
トイプードルの体重に基準はないため、体重だけにこだわらないように注意してください。
タイニープードルの体重目安は2~3kg程度
タイニープードルの成犬時の体重の目安は2~3kg程度で、体高は20~27cm程度とバラつきがあります。
トイプードルとティーカッププードルの中間に位置するサイズです。
ティーカッププードルの体重目安は2kg未満
ティーカッププードルの成犬時の体重の目安は2kg未満で、体高は23cm以下です。
ティーカッププードルの他にマイクロティーカッププードルやロイヤルティーカッププードルなど、ティーカッププードルよりも小さなサイズのトイプードルもいます。

大きくなる子の特徴

トイプードルは小さな体の犬種と思われる人も多いですが、TwitterやInstagramなどのSNSにはデカプードルといったハッシュタグもあり、トイプードルの平均的な体型よりも大きく成長するトイプードルもいます。
もともとトイプードルは、大型犬種であるスタンダードプードルを室内で飼育しやすいように小型に改良されたため、程度はありますがどのトイプードルであっても大きくなる可能性はあります。
スタンダードプードル
・体高…45~60cm
・体重…20~30kg
トイプードル
・体高…24~28cm
・体重…3~4kg
トイプードルの大きくなる子の特徴として、一般的には両親の大きさや前足のたくましさ、骨格の大きさなどが言われていますが、小さな両親から大きく成長するトイプードルがいたり、大きな両親でも小さいままのトイプードルもいるため、成長してみなければわかりません。
また、何代も前の遺伝子が子孫であるトイプードルに現れる「先祖返り」もあるため、大きくなる子の特徴は誰にもわからないということを覚えておきましょう。
予想以上に大きくなったと手放されたトイプードルも
お迎えするときに「これ以上大きくならない」「ティーカップサイズです」と言われて購入したトイプードルが大きく成長したことで手放す人もいます。
どれだけ成長するかは誰にもわからないことなので、トイプードルのためにもサイズだけにこだわらないようにしてくださいね。
トイプードルの体重管理が大切な4つの理由

トイプードルの体重管理は、平均体重よりも重い、軽い、などと体重だけに注目してはいけません。そのトイプードルの適正な体型と適正な体重を知って、体重管理をすることが大切です。(※)
痩せすぎでも太りすぎでも様々なリスクがあるため、体重管理にどんな重要な意味があるのか知っておきましょう。
適正体型はボディ・コンディションスコア(BCS)でチェックすることができます。
出典:環境省「飼い主のためのペットフードガイドライン」
(※)参考:環境省「体調管理について~痩せすぎ、太りすぎにしないために」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide_1808/pdf/6.pdf
体重管理が大切な理由①免疫力が低下してしまう
トイプードルの体重管理を怠って、痩せすぎたり太りすぎになると免疫力が低下してしまいます。
痩せすぎ
痩せすぎとは、体脂肪が少なく体内に十分な栄養が行き届いていない状態です。トイプードルが痩せすぎていると、体脂肪が少ないことで体温が下がり免疫力が低下するほか、栄養不足によって免疫細胞が正常に働かなくなってしまうリスクがあります。
また、痩せすぎているとエネルギー不足によって体力も落ちてしまうため、病気になってもなかなか治りません。
太りすぎ
そもそも太りすぎとは、体の中に余分な脂肪が蓄積した状態です。トイプードルが太りぎていると、体の中の脂肪細胞からホルモンやタンパク質などを分泌し、体液のバランスが崩れてしまったり体内の免疫機能を阻害します。
免疫力の低下や代謝の低下はもとより、病気に対する抵抗力や血行を悪くしてしまうため、トイプードルが太り過ぎにならないように注意してあげなければいけません。
体重管理が大切な理由②足腰に負担がかかる
トイプードルの体重が適正でない場合、足腰に負担がかかります。ただでさえトイプードルは他の犬種に比べて足の骨が細いため、適正体重を維持してあげなければいけません。
トイプードルが太りすぎていれば、重い体を支えなければいけないため、膝蓋骨脱臼(パテラ)や環軸亜脱臼(環椎軸椎不安定症)、椎間板ヘルニアなどのリスクが高くなります。
一方で、トイプードルが痩せすぎていると筋肉量が少なく、バランスが上手に取れずに転びやすくなって骨折してしまうということも。
トイプードルはもとも脱臼や骨折しやすい犬種のため、元気な毎日を過ごしてもらうためにも体重管理は重要なポイントです。
体重管理が大切な理由③病気のリスクが高くなる
免疫力の低下によって病気になりやすいことはもちろんですが、そのトイプードルの適正体重と適正体型を保っていないと、様々な病気のリスクが高くなります。(※)
痩せすぎ太りすぎで起こる病気の一例
糖尿病 / 高脂血症 / 肝リピドーシス / 甲状腺機能低下症 / 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群) / インスリノーマ / 先端肥大症 / 気管虚脱 / 肺高血圧症 / 動脈硬化症 / 結石症 / 皮膚病 / 肝臓疾患 / 腎臓疾患 / 消化器疾患 / 子宮蓄膿症 / 乳腺腫瘍 / 膀胱の移行上皮癌 / 肝臓腫瘍 / 消化管腫瘍 / 脾臓腫瘍など
体重と体型が適切でなかった場合、何らかの疾患を患っている可能性が高く、こまめな健康診断など積極的に検査する必要があると危惧されているため、トイプードルの体重管理はしっかり行っていきましょう。
(※)参考:J-STAGE「犬のボディ・コンディションスコアの検討と疾病の関係」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/dobutsurinshoigaku/12/2/12_2_87/_pdf/-char/ja
体重管理が大切な理由④寿命が短くなる
これまで見てきたトイプードルの体重管理が大切な理由からもわかるように、痩せすぎや太りすぎには様々なリスクがあり、免疫力の低下や病気によって寿命が短くなってしまいます。
愛犬にはいつまでも元気で長生きしてほしいと思うのは犬の飼い主さんであれば誰もが願うことです。
どんなに気をつけていても病気になることはありますが、適切な体重管理をすることでならなくてもいい病気を予防することはできるため、愛犬の適正体重を知っておくようにしましょう。
トイプードルの適正体重を知って健康を維持してあげよう!

今回は、トイプードルの月齢別の適正体重や体重管理が必要な理由をご紹介しました。
トイプードルは小型犬の中でも比較的小さく、体重も軽い犬種です。しかし、個体差があり、大きく成長するトイプードルもいます。平均体重よりも重いからといって無理に体重を落とすことはやめましょう。
飼い主さん自身が愛犬であるトイプードルの適正体型や適正体重がわからない場合は、自己判断するのではなく獣医師に相談してください。
たかが体重、されど体重。トイプードルの体重管理は健康維持にも繋がりますよ!
なお、「うちのトイプー」ではトイプードルに関する情報を幅広くご紹介しておりますので、興味がある方は【トイプードルカテゴリー】をご確認ください。


うちのトイプー記事作成担当。ペットフーディスト、動物介護士、ペット看護士、ペットセラピスト、トリマー・ペットスタイリスト、JKC愛犬飼育管理士の資格を保有。虹組愛犬の介護をきっかけに犬の健康や介護の在り方について考えるようになり、わんこのスペシャリストを目指して日々勉強中。17歳のMダックスと16歳のチワックスと暮らす。

うちのトイプー開発責任者。犬の管理栄養士、愛玩動物救命士、ペット看護士資格、ペット介護士資格、ペットセラピスト資格、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザー、その他上級食育士、アレルギー対応食アドバイザーなど、数多くの資格を保有。過去にドッグトレーナーとして働き、現在は愛犬ゴールデンレトリバー、ドーベルマン(元保護犬)、ボルゾイ、ボーダーコリー、愛猫3匹と暮らす。愛犬バーニーズマウンテンドッグの腫瘍発覚後から、長年の間犬の生物学を学ぶ。